icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina1巻9号

1964年12月発行

文献概要

薬のページ

DIAZEPAM

著者: 佐久間昭1

所属機関: 1東京医歯大心研薬理

ページ範囲:P.1360 - P.1360

文献購入ページに移動
 Diazepamはchlordiazepoxide(Librium,Balance,Contol)に近縁の化合物であり,これよりも強力なminor tranquillizerの1つと考えられる。不安,緊張,激越症状の解消によいとされ,一方,筋緊張性疾患にもよいとされる。分裂病ないし分裂病境界例にも奏功するほか,分娩時の陣痛軽減に応用し奏功した報告もある。
 副作用としては,傾眠,めまい,倦怠感,運動失調といつたものが,とくに高用量で目立つている。時には,嘔吐,視力障害,振せん,皮膚発疹,低血圧,頭痛,記銘や発語障害,失禁,便秘などをみるが,一般に軽度であるという。ただし一過性の白血球減少症をみた報告がある。いずれの副作用も用量を加減するか,投与を中止すれば容易にコントロールできるといわれる。Chlordiazepoxideと同様に,過度の抑制や興奮症状を呈する場合も知られる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?