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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻1号

1973年01月発行

文献概要

今月の主題 新鮮脳卒中 検査

脳卒中の脳血管撮影—その意義と所見

著者: 水上公宏1

所属機関: 1脳血管研究所美原記念病院・脳神経外科

ページ範囲:P.50 - P.56

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 近年,脳卒中に対して脳血管撮影が積極的に導入されるにおよんで,脳循環動態をまのあたりに見ることが可能となり,この領域における従来の概念を一新させることになった.
 従来,脳卒中は剖検例を対象とし,帰納的に検討されることが多く,したがってその病態変化を動的に把握することは不可能であった,また,その診断においても,ともすれば経験の累積が重要視され,客観性を欠いていたことは否めなかった.本法は,脳卒中における新しい診断法を確立するとともに,外科的治療を含めた本症の治療法の飛躍的な進歩をうながすに至った.筆者らは,これまで4000例におよぶ脳卒中に対し,脳血管撮影を施行してきたが,これまで危惧されてきた脳卒中例に対する本法の危険性は極めて少ないものと考えている.ただ,その施行にあたって,細心の注意と熟練した手技が要求されることはいうまでもない.以下,脳卒中における脳血管撮影の果たす役割を順を追って解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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