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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻1号

1973年01月発行

図解病態のしくみ

貧血

著者: 日野志郎1

所属機関: 1東京逓信病院内科

ページ範囲:P.110 - P.111

文献概要

 右頁の図の左にある血液というところから見ていくことにしよう.血液には赤血球が含まれている.赤血球の働きは,その中のヘモグロビンによって代表されている.
 赤血球量が健康体ではほぼ一定に保たれているのは,約120日という寿命で壊れていくものがある一方,これに見合った量が造血で補われているからである.この均衡が破れて赤血球が減った状態が貧血であるから,貧血のおこる機序には,(1)造血の低下と,(2)破壊(溶血)の亢進が考えられる.このほかに(3)出血もあるが,慢性出血の場合は"鉄の体外への喪失"を介して貧血になり,急性大量出血の場合は一時的に"貧血状態"になるに過ぎないので,ここでは深入りを避ける.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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