文献詳細
特集 これだけは知っておきたい治療のポイント
I 循環器・高血圧 1.強心剤としてのジギタリス
文献概要
ジギタリスは1785年William Witheringが始めて臨床の場に導入してから,今日まで,①うっ血性心不全,②心房細動を主とした上室性起源の不整脈の治療には欠くことのできない薬剤の1つである.最近では強力な利尿剤使用による電解質異常,ことに低K血症がましたこと,および平均寿命の延長による老人の増加がジギタリス中毒を明らかに増しつつある.ジギタリスは元来,治療域と中毒域との範囲のせまい薬剤であり,治療量は中毒量の60%に及ぶ.老人や基礎心疾患の進行例では,治療域と中毒域との差はさらにせまくなり,中毒をおこし易くなる.中毒はジギタリス投与患者の10〜20%にみとめられると考えてよい.
ジギタリス中毒に特徴的で,それのみで診断可能な確証をうることは困難であり,したがって臨床症状,不整脈の発現に注意し,早期発見につとめることが大切である.とくに生命の危険を伴うものは不整脈であり,ただちに治療を要することが多い.
ジギタリス中毒に特徴的で,それのみで診断可能な確証をうることは困難であり,したがって臨床症状,不整脈の発現に注意し,早期発見につとめることが大切である.とくに生命の危険を伴うものは不整脈であり,ただちに治療を要することが多い.
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