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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント

I 循環器・高血圧 9.高血圧を治療する際のポイント

腎炎に伴う高血圧の対策

著者: 尾前照雄1

所属機関: 1九大・第2内科

ページ範囲:P.1592 - P.1593

文献概要

 腎炎に伴う高血圧の場合も,その対策は,本態性高血圧の場合と本質的に異なった点はない.本態性高血圧も,病期の進展に伴って腎障害がおこり,悪性高血圧の状態になると,しばしば腎不全が死因となることは周知の通りである.このように進行した場合は,高血圧の一次的原因が腎炎によるものか,あるいは腎硬化性病変との関連において高血圧がおこっているのかを臨床的に区別することが困難なことが稀でない.腎臓は高血圧の病因とその運命に最も深いかかわりをもつ臓器であるので,腎炎ないし腎障害に伴う高血圧の治療は,高血圧診療の上で,重要な部分を占めている.
 腎炎の際における高血圧の機序については,今日十分明らかでない点が多く残されているが,各病期における病態の相違を考えて,対策を述べることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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