icon fsr

文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント II 呼吸器 3.喘息治療の問題点

喘息児童の生活指導

著者: 馬場実12

所属機関: 1同愛記念病院小児科 2順天堂大学

ページ範囲:P.1614 - P.1615

文献購入ページに移動
 小児気管支喘息(小児喘息)は発作性に始まる呼気性呼吸困難を繰り返しておこすことを特徴とするが,その原因としては,近時アレルギーの関与がつよく示唆されており,治療もアレルギー学的診断の上に立って行なわれることが多くなってきた.しかしながら,一部の小児喘息ではアレルギー的機序がまったく関与せず,心因的因子がつよく作用していると考えられる例もみられる.さらに,ひとたび発作が始まれば,その重篤化因子として不安,恐怖感,不信感などが程度の差はあっても何らかの形でかかわりあってくることは決して稀ではない.
 また,小児喘息は周知のごとく,発作を繰り返し,その経過は数年以上に及び,幼児期から少年期を経て成人期に至る例も少なくない、かかる症例においては,病気そのものによる肉体的な影響はもとより,精神的影響が患児に加わることも否定し得ない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?