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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント IV 肝・胆・膵 8.膵炎

慢性膵炎の生活指導と治療

著者: 築山義雄1

所属機関: 1市立池田病院

ページ範囲:P.1730 - P.1731

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 比較的短期間で完全治癒が可能な急性膵炎と全治の望みが少なく,経過の長い慢性膵炎とは生活指導,治療といった面でもはっきり区別して取り扱う必要がある.急性膵炎は徹底的に治療し,厳重な病後管理を行ない,後に障害が残らないように治癒せしめることが大切であるが,慢性膵炎の場合には増悪を防いで病状を安定させるようにする.そしていたずらに長く入院させたり,きびしい療養を指導して社会復帰をおくらせてはならない、多少の障害があってもできるだけ職場に復帰せしめ,大きい不自由なしに生活を楽しませるといった配慮が必要である,一般に急性膵炎の場合に緩に過ぎ,慢性膵炎の場合に漫然ときびしい制限をする傾向があるのは戒しむべきことである.
 慢性膵炎という病名が意味する概念のなかには軽重の程度,病期,病態がいろいろなものがあるので,これらを一律に取り扱うことはできない.急性再発ないし増悪期には急性膵炎に準じた治療が必要であるが,これは本文の主題ではないので,以下主として慢性安定期ないしそれに近い状態の場合についてのべる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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