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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント VII 神経 4.神経病治療の問題点

ヘルペス脳炎の治療

著者: 庄司紘史1

所属機関: 1都立府中病院・神経内科

ページ範囲:P.1834 - P.1835

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 ヘルペス脳炎は散発性のウイルス脳炎中頻度がたかく,注目されている.新生児では全身感染の一環としてみられるが,成人例では脳に限定し,側頭葉および眼窩脳周辺が好発部位で,この部に壊死がみられ,神経・グリア細胞にCowdry A型の核内封入体をみとめる.
 臨床像は発熱,髄膜刺激症状,せん妄を含む意識障害,痙攣,異常行動,幻視,健忘症状群などが出現する1).本症の致命率は50〜70%とされており,とくに昏睡にいたる意識障害,けいれんの頻発,脳圧亢進症状をみとめる症例の予後は極めて不良である.稀に意識障害が比較的軽く,精神症状を前景とした経過良好な症例も存在する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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