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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント VII 神経 4.神経病治療の問題点

一過性脳虚血の生活指導

著者: 塚越広1 進藤政臣1

所属機関: 1信大第3内科

ページ範囲:P.1840 - P.1841

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 一過性脳虚血発作は短時間に回復するため,発作そのものの危険性は少ないが,後に脳硬塞発作を起こす可能性が大であり,その治療が問題となる。現在の所,一過性脳虚血に対して有効なのは抗凝固剤療法と外科的治療であるとされているが,いずれも全く安全というわけではなく,いずれをえらぶかについても一定の見解はない.一過性脳虚血がその後に脳硬塞を起こすことが確実であれば,いずれかの治療を行なうことになるのであろうが,実際には一過性脳虚血発作だけで脳硬塞をみないことも少なくないのであり,一過性脳虚血の症状から,その後の経過を予測することも困難な点に問題が存すると考えられる.
 今回は現段階における一過性脳虚血発作患者の取扱い,特に生活指導に重点をおいて記載する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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