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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント X 腎・泌尿器 7.神経性泌尿器・性器疾患の治療

神経因性膀胱

著者: 後藤薫1

所属機関: 1天理よろづ相談所病院泌尿器科

ページ範囲:P.1976 - P.1977

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 尿路の神経因性疾患は,一般に認められているよりはるかに高率であり,常に重症となり,しばしば死の転帰をとり,治療も困難である.乳幼児では主として脊髄の先天性奇形に由来し,成人では後天的なものであり,脊髄末梢神経の刺激性,変性,炎症性障害に由来するものである.すなわち,主として脊髄損傷,腫瘍,脊髄炎,脊髄癆,脊髄空洞症などである.脊髄損傷は最近頻発する交通事故のみならず,労働災害も多く補償問題などの重要な社会的事項となっている.このほかに悪性貧血,糖尿病などの全身性疾患にて障害をうける.またHexarnethonium,Pentapyrolidiumのごとき最近の抗高血圧剤,Atropine,Banthine,Probanthineなどの節遮断作用により尿路の神経因性疾患をきたすことがある.
 これらの神経因性尿路疾患は,尿路に萎縮,尿流停滞をひきおこし,さらに感染が加わって病変を一層進行させ,複雑化する1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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