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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻12号

1973年11月発行

文献概要

特集 これだけは知っておきたい治療のポイント XI 感染症 2.特殊な感染症の治療

感染症と思われる原因不明の高熱患者をどう扱うか

著者: 真下啓明1

所属機関: 1東大医科研内科

ページ範囲:P.2002 - P.2003

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発熱と疾患
 感染症と思われる原因不明の高熱疾患ということであるが,実は感染症と思われるという修飾が問題である.不明熱(fever of unknown origin)をみた場合に感染症をのみ考えるわけには行かず,また簡単に感染症と思われるという範疇に診断をせばめることも不可能である.
 確かに諸家の報告によっても発熱患者の過半数は感染症であり,また不明熱が後に明らかにされた結果においても感染症が多い.しかし,かつて発熱患者の調査において1位を占めた結核症が公衆衛生,化学療法等の進歩により減少,また感染症全体としてもいわゆる法定伝染病に属するものは減少傾向にあり,代わって白血病,膠原病,癌等の比率が増加していることが指摘されている,この比率は患者に接する立場によって当然異なり,第一線においては感染症が依然まず考えられなければならない.しかし,ともかく感染症以外の白血病,膠原病,悪性腫瘍,血管炎等への配慮も重要であるが,その鑑別等は本文の目的ではないので省略する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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