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特集 これだけは知っておきたい治療のポイント XI 感染症 2.特殊な感染症の治療
感染症における副腎ステロイドの使い方
著者: 勝正孝1
所属機関: 1慶大・内科
ページ範囲:P.2004 - P.2006
文献購入ページに移動 感染症の治療の主役は,侵入病原微生物に直接奏効する抗生剤であることはいうまでもない.一方,感染症の病像の本態は炎症反応である.その病態の改善,修復に対しては抗生剤はほとんど寄与していない.
感染により生じた炎症反応の改善,修復は宿主生体側の有する免疫,防衛反応等で表現される生体反応による組織修復である.したがって感染症治療の際に病原微生物に直接作用を示す抗生剤使用とともに炎症反応鎮静に有効なる手段を講ずることは大いに意味がある.ただし一般の感染症の場合には,抗生剤の卓効により,これのみの投与と単なる対症療法でこと足りているわけである.
感染により生じた炎症反応の改善,修復は宿主生体側の有する免疫,防衛反応等で表現される生体反応による組織修復である.したがって感染症治療の際に病原微生物に直接作用を示す抗生剤使用とともに炎症反応鎮静に有効なる手段を講ずることは大いに意味がある.ただし一般の感染症の場合には,抗生剤の卓効により,これのみの投与と単なる対症療法でこと足りているわけである.
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