icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina10巻13号

1973年12月発行

雑誌目次

今月の主題 最近の老人病—臨床とその特異性 総論

老人の心理

著者: 新福尚武

ページ範囲:P.2036 - P.2039

 仮に身体に起こる老化現象と精神に起こる老化現象とどちらがより高度に現われるかという問いを発したとすると,研究者によっていろいろの答えがなされるであろうが,その1つは「前者がより顕著に現われる」という答えであろう.筆者の考えもこの方に傾く.というのは,老化は心身すべてにわたる普遍的現象ではあるが,現象として現われたものを問題にすると,精神における老化現象の方が身体における老化現象にくらべてむしろ少ないからである.ということは,精神は加齢にかかわらず,恒常性を保つ傾向が強いということになる.あるいは代償する働きが顕著であるといってよいかもしれない.
 しかし,精神の基礎をなすものには,深刻な老化が漸進的に生じているのであるから,恒常性はどこまでも見かけ上のものであることを知らなければならない.そのため,何らかの外因が急激に加わるときは,その恒常性が破れ,想像もつかない著しい老化現象を露呈することがある.

老人の病気の特異性

著者: 吉川政己

ページ範囲:P.2040 - P.2043

 老年者では,一般に,生理的老化とこれに伴いやすい種々の疾患とが,相互に影響を及ぼしながら存在している.老人の病気の特徴はこのような基盤があることから理解されることが多い.たとえば老人の病気の臨床像では次のような点が指摘されている.
 1)発症の時期,病因,発展の機序が不明あるいは多元的で決定しがたい例が多い.

老人患者の扱い方

著者: 相澤豊三

ページ範囲:P.2044 - P.2047

 人によって異なるが,一応65〜75歳という一定の年齢的な幅をもうけて,それ以上を老人といったらよいであろうが,それはあくまで歴年齢で,人生を人為的に区切ったものである.そのような時期には多くの人が疾病の危機に直面し,死は近きにありとの危惧感に襲われ勝ちであるが,中には老年期に至っても,肉体的に表面上老いの衰えをみせない人もいる.でも経る年の歩みは確実に肉体の奥の方で秘かに爪をといで,やがてきたるべき消耗の時を待っているのは事実である.注意すれば,その気配は自分でも気づくはずであり,また現今行なわれている臨床検査を以てすれば,そのきざしを嗅ぎわけることはある程度可能であるのである.そのような状態にある老人患者をどのように取り扱うかというわけであるが,大まかに次のような項目に分けて述べてゆきたいと思う.

老人における非定型的徴候

心筋硬塞

著者: 戸嶋裕徳

ページ範囲:P.2048 - P.2049

初発症状の注意点
 老人では心筋硬塞の発症は非定型的なものが多く,全く目立たない症状のために見過されてしまうことも少なくない.
 たとえば,異常な冷汗だけを主訴にするもの,嘔吐を訴えるものなど思いがけない症状で発症することがある.表はPathyが387例の65歳以上の老人について,心筋硬塞発症時の臨床症状を分析したものである.これによると典型的な胸痛発作は75例19%にすぎず,81%の例は無痛性硬塞ということになる.この頻度は従来の報告(36-61%)に比し著しく少ないが,急死や錯乱の例も含まれているので,これを除外すると無痛性硬塞は約60%となるが,何れにせよ高齢者では典型的な胸痛発作を示すものが少ないことは臨床的に重要なポイントである.

肺炎

著者: 梅田博道

ページ範囲:P.2050 - P.2051

 老人の肺炎を論ずる場合,
 1)老人に肺炎が単独に起こった場合

慢性硬膜下血腫

著者: 半田肇

ページ範囲:P.2052 - P.2053

 慢性硬膜下血腫は,一般に成人の男性に圧倒的に多い.典型的な例では,比較的軽微な頭部外傷(打撲部位は大抵前頭部か後頭部)の既往歴があり,数週間〜数カ月の無症状期を経て,頭痛,嘔気,嘔吐,霧視,複視,鬱血乳頭などの頭蓋内圧亢進症状,精神症状,錐体路徴候および意識障害を呈してくる.症状は進行性ではあるが,日により変動があり,経過中寛解,増悪を繰り返すことが多い.
 しかし,老人の場合には,このような典型的な症状を呈する例はむしろ少なく,多彩な形をもって現われる場合の方が多い.たとえばBedfordは65歳以上の症例52例中僅か5例のみが典型的な経過をとったにすぎなかったと述べている.以下老年者の慢性硬膜下血腫の臨床的な特徴を述べる.

甲状腺疾患

著者: 柁原昭夫 ,   殿岡伸彦

ページ範囲:P.2054 - P.2055

 高齢者における甲状腺疾患の有無は,各種甲状腺機能検査とさらに最近におけるradioimmunoassayの著しい発展により可能となったTSHやT3の測定により,他疾患との鑑別は比較的容易であるといえよう.しかしながら実地臨床では高齢であることから本来の甲状腺疾患にその他の疾病が合併していたり,また老人性変化により甲状腺疾患に特有な病態像が修飾されたりすることから、他の疾患との鑑別を困難にしていることも事実である.
 ここでは筆者らの甲状腺外来で集計したデーターを中心に,高齢者の甲状腺疾患の中でもとくに甲状腺機能亢進症ならびに甲状腺機能低下症に重点をおいて述べてみたい.

糖尿病

著者: 後藤由夫 ,   工藤幹彦

ページ範囲:P.2056 - P.2057

加齢に伴う糖処理機能低下の原因
 糖尿病の頻度,また血糖の平均値が年齢とともに高くなるのはよく知られた事実である.しかしその理由となると,必ずしも明解な解答は与えられていない.筆者らは20代の健常者と,70歳以後の高齢者のうち空腹時血糖値が90mg/dl以下の症例について静脈内ブドウ糖負荷試験を行なって,血漿インスリンの増加を比較してみた,この際,負荷後の血糖の上昇度も若年者と同程度のものだけを選んで比較したのであるが,図1に示すように,血糖は30分以後で高齢者に有意に高いのがみられた.一方インスリンは血糖曲線がほぼ重なっているとみられる20分までの間でも,若年者に較べて有意に低いのがみられた.すなわち高齢者では,高血糖に対するインスリン反応の低いのが1つの理由と思われる.またラットを用いて高齢群と若年群の脂肪組織や横隔膜筋肉のin vitroでのグルコースのとり込みを比較してみると,高齢ラットではグルコースのとり込みが少ないのがみられる1)。すなわち組織の糖代謝速度の低下も1つの理由と思われる.そしてこれを規定しているものの1つとしては,細胞内に貯蔵物質(例えばトリグリセライドやグリコーゲン)が多いことが考えられる.

急性腹症

著者: 佐分利六郎

ページ範囲:P.2058 - P.2059

 命題は急性腹症しかも老人の医療であり,編集者の意図は教科書的でないようにとのことである.急性腹症の記述は既に多く繰り返されているので,統計的な数字は避けて主として臨床的に述べてみたい.まず老人という定義であるが,外科学会でも65,70,75歳といろいろの説があるが,私見を述べると手術を問題とすれば70歳以上の患者には特別な注意が必要であり,いわゆる老人という考えからいうと60を過ぎるといろいろの変化が現われてくる人が多いと思っている.つまり身体のどこかに老化現象,代謝障害によると考えられる欠点があり,局所の症状を示す徴候が若い入と異なってきたり,わずかの合併症に対しても抵抗力が低下しているなどのことがみられる.また急性腹症という便利な言葉はいろいろの定義があろうが,一般には「相当著明な腹痛を主訴として来院し,一応緊急手術を考えるべき状態で,簡単に鑑別診断を下し得ないような症候群」を示すものであって,担当医の知識および技術によりあるいは開腹し,あるいは経過を観察して診断が決定するものといえよう.したがってかなり多くの疾患が含まれるが,一応手術適応を主として列記しよう.

みなおされてきた老人の疾患

正常圧水頭症

著者: 矢田賢三

ページ範囲:P.2060 - P.2061

 中年期から老年期に発現する知能低下を主徴とする疾患の多くは,脳動脈病変による脳の血行障害,Alzheimer氏病,Pick氏病,脳梅毒等,脳実質の障害による疾患によって占められており,したがって,治療を行なっても知能の回復の期待できないばあいが多い,正常圧水頭症も,知能低下を主症状とするために,従来これらの疾患にまぎれて,加療されずに放置されていた例が多いと考えられるが,本疾患は,治療によって著しい症状の改善がみられるので,その数は多いものではないが,上記の諸疾患と注意深く鑑別することが望まれる.
 正常圧水頭症の定義,発生機序等については,未だ明確にされていないが,一般的にうけ入れられているものとしては,上記諸疾患のような,脳実質の方に一次的な脳萎縮をきたす病変がなく,髄液圧の亢進がないにもかかわらず進行性に脳室系の拡大をきたして二次的な脳機能の低下をきたす状態で,脳室心房交通術によってその症状の著しい改善の認められるものをさしている.このような状態を惹起する原因としては,外傷,くも膜下出血などの他に,原因不明のもの(非顕性の髄膜炎などが可能性として考えられている)があり,前二者のばあいには,この状態の診断もさほどむずかしくないが,原因がはっきりせずに,正常圧水頭症が発現してきたばあいには,Alzheimer氏病その他の一次的な脳疾患との鑑別が問題となる.

心アミロイドージス

著者: 栗原博 ,   寺沢富士夫

ページ範囲:P.2062 - P.2064

はじめに
 アミロイドージス1)は,糖蛋白を主体とする病的な物質が全身の臓器の組織間隙に沈着する,一種の沈着症である.原発性にしろ続発性にしろ,多くの例で心臓や血管系にアミロイドの沈着がみられ,頑固な心不全や,不整脈の原因となる.一方,アミロイドージスの中には,加齢に伴うものがある2).すなわち,高齢者の剖検例では,詳細にしらべると,アミロイドの沈着が,心臓・脳・膵・精?・卵巣などの間質や,これらの臓器の血管壁に,その程度は一様でないが,思いのほか高率にみられるとされている.なかでも,心臓に限局してアミロイドをみることが多く,老人性心アミロイドージス(Senile cardiac amyloidosis)として注目されている3)〜10).近年,老年人口の急増とともに,老年者でみられる心不全や不整脈の原因の一つとして,あらためてみなおされてよい疾患の一つといえよう。循環器系のアミロイドージス一般については別にふれたにとがあるので11),ここでは老人姓心アミロイドージスを中心に,簡単にのべることとする.

骨粗鬆症

著者: 井上哲郎

ページ範囲:P.2065 - P.2067

 骨組織では,吸収と添加という2つの動的バランスによって,その形態と強度が保たれている.この両機転のバランスが崩れると,そこに一定の骨変化が起こってくる.すなわち添加機構が減退し,相対的に吸収機構が上回ると,次第に骨は粗鬆化を起こし,Havers管が拡大,骨皮質は菲薄となり,海綿骨骨梁も減少し,骨は全体的に脆弱化してくる.これを骨の粗髪化と表現するわけである.しかしこの骨粗鬆症という言葉は単一の疾患名ではなく,種々の原因により起こった状態の総称である.その原因としてはmalnutrition,disuse,post-traumatic(Sudecks' atrophy),Cushing's Syndrome,acromegaly,diabetes,hyperthyroidismなど挙げられるが,本稿では一般的に脊椎骨粗鬆症と呼ばれているprimary osteoporosis(postme-nopausal osteoporosis)について述べることとする.

Sick Sinus Syndrome

著者: 上田慶二

ページ範囲:P.2068 - P.2069

Sick Sinus Syndromeとは
 Sick sinus syndromeなる概念を最初に提唱したのはLown(1967)1)で,心房細動の除細動後に直ちに洞調律に復しえず,種々の心房性調律を呈する症例のmechanlsmの1っとして,洞結節におけるimpulse生成,あるいは洞房伝導の障害を推定した.さらにFerrer(1968)2)が定義を拡大し,1)持続的,かつ著明な洞徐脈,2)短時間,あるいは長時間の洞停止で,異所性心房性ないし,下位中枢(junctional)の補充調律を伴うもの,3)長時間の洞停止に際し,補充調律を伴わず心停止をみるもの,4)慢性心房細動(しばしば徐脈を伴う),5)心房細動除去後に洞調律の出現をみないもの,6)洞房ブロック,の6項目の特徴を挙げ,その1項目以上を呈する症例をsick sinus syndromeと定義した.
 Sick sinus syndromeの症例は,最終的に慢性心房細動に落着くまでの経過中に,洞房ブロック,上室性補充収縮,頻脈など一過性の多岐にわたる不整脈を呈することが多いが,なかでも徐脈と頻脈が交互に出現する型の症例(徐脈頻脈症候群)については,Short(1954)の報告3)が最初で,sick sinus syndrorneの一面をとらえたものといえる.

老人によくみられる症状—どう対処するか

夜間せん妄

著者: 稲永和豊

ページ範囲:P.2070 - P.2071

 夜間に起こるせん妄を夜間せん妄と呼んでいるが,この状態も基本的にはせん妄状態であって,昼間に起こるものとそれが起こる時間帯の違い以外には差異はないように思われる.しかしながら老人においてはとくに夜間にせん妄状態が起こりやすいことはよく知られている.
 何故老人で夜間にせん妄が起こりやすいかは次のように説明される.夜間には明るさや騒音が減少し,もともと知覚機能が低下している老人では,認知能力の低下がますます起こり,一種の知覚遮断がひき起にされる.そのために夜間には幻覚が生じやすく,興奮,精神錯乱,妄想などが起こりやすくなる.認知の能力を低下させるような薬を与えると(たとえば睡眠剤など),夜間の症状を悪化させることがある.これは知覚遮断によるとする説であるが1),一方では脳内における代謝過程そのものも老人では変化していることによると考えられる.

めまい

著者: 上村卓也

ページ範囲:P.2072 - P.2073

めまいの原因
 60歳以上の老年者に起こるめまいは,その大部分が動脈硬化を基盤とした脳の循環障害によって起こるものである.このことははめまいが剖検時の脳動脈硬化所見と最も関連の強い症状の1つであったこと1),さらにめまいが脳の循環動態を計測した場合の結果に最も関係のある症状であったこと2)などからも裏づけられている.
 この場合の動脈硬化所見は脳動脈系のなかでもとくに脳底動脈に強い傾向が指摘されている.この脳底動脈系に属する前下小脳動脈,上小脳動脈に加えて椎骨動脈から分岐する後下小脳動脈が,その灌流領域に前庭神経核や前庭小脳(小脳片葉と虫部小節)をもつことより,めまいのもととなる循環障害を起こすことが推察される.ところが末梢迷路を循環する迷路動脈は前下小脳動脈ないしは直接に脳底動脈より分岐しており,脳底動脈系の循環障害はその結果として末梢迷路障害を起こす可能性をもっている.したがって動脈硬化に伴う脳の循環障害は中枢性前庭路の障害を起こすものと決めてかかることはできない.末梢性障害を起こした場合には自律神経失調によると考えられるメニエール病との鑑別が問題になる.後者の場合には特有の聴力障害(低音域に著しい,多くは中等度までの内耳性難聴)を伴っためまい発作を繰り返すのに対し,前者の場合は多く聴力障害を伴わないか,逆に高度め聴力障害を一度のめまい発作で起こすという異なった臨床像を示す.またメニエール病の初発は60歳以上では稀なこともその区別に参考となる.

老人性振戦

著者: 古和久幸

ページ範囲:P.2074 - P.2075

 振戦は老人によくみられる症状の一つであるが,その総てが必ずしも治療の対象となるとは限らない.すなわち,広義の生理的振戦とよばれるものも含まれている.
 ここでは,主として老人にみられる振戦をとりあげ,その特徴と対策について述べる.

尿閉・尿失禁

著者: 岸本孝

ページ範囲:P.2076 - P.2077

尿 閉
 尿閉とは膀胱内にたまった尿を排出できない状態で,全く排出できないものを完全尿閉といい,排尿困難があって膀胱内に尿が残る状態,すなわち残尿のある状態を不完全尿閉という.またその経過により,突然に生じたものを急性尿閉,不完全尿閉の時期を経て完全尿閉に至るものを慢性尿閉として区別する.尿閉は次表のように膀胱から外尿道口に至る間の各種の閉塞性疾患と神経因性の機能的排尿障害によるものとに大別される.

皮膚瘙痒症と紫斑

著者: 上野賢一

ページ範囲:P.2079 - P.2081

皮膚療痒症 Pruritus cutaneus
 皮膚に痒みだけがあり,何の発疹もない状態をいう.しかし痒ければ必然的に掻破し二次的に?痕(Kratzeffekt)・掻破湿疹(Kratzekzem)・苔癬化(Lichenifikation)・膿痂疹化(Impetiginierung)を生じ,この苔癬化までを本症の中に含ませる人もある.
 山碕ら(昭33)は表1のような年齢分布をみ,実数では加齢的増加はないが年齢層に対する頻度は高いとし,小嶋(昭39)は年齢的増加を認めている(表2).老人における瘙痒症は,男子に多く(2倍),汎発性:局所性は18:11と局所性は必ずしも少なくなく,冬期に発することが多い(山碕ら).瘙痒症の誘因や分類については次に述べるが,一般的基盤として皮脂減少状態(asteatosis),皮膚乾燥状態(xersis,dry skin)があり,かかる皮膚脂肪膜の乏しいことは外的刺激閾値の低下をきたらしめていることが予想される.

老人の検査値

著者: 牧野秀夫

ページ範囲:P.2082 - P.2083

老人の検査正常値について
 中年以降の人にみられる臨床像はいうまでもなく生理的老化とこれに伴う種々の疾患による生体反応の合成されたもので,いわゆる縦割の臓器別区分では割り切れない変化を示すことを忘れてはなるまい.したがって,小児あるいは成人で行なわれているような方式で検査の正常値を求めることは困難であり,報告の少ないのも当然であろう.
 今回は"老人医療においてしばしばみられる検査値の動きとその対策"を編集の主旨と解し,いわゆる正常値についての議論は他書1)に譲ることとする.

座談会

老人病治療の問題点—急性期疾患を中心に

著者: 蔵本築 ,   平井俊策 ,   金沢暁太郎 ,   亀山正邦

ページ範囲:P.2085 - P.2094

 「恍惚の人」で老年痴呆が脚光を浴びるなど,世上「老い」への関心は,医療に限らず日毎に高くなりつつある.「老人病の治療」といってもその範囲は広いが,とくに臨床的に重要と思われる急性期疾患を中心に,問題点とその対策についてお話しいただいた.

グラフ

老人専門の総合病院,東京都立養育院付属病院を訪ねて

著者: 編集部

ページ範囲:P.2111 - P.2115

 池袋から車で10分,東上線大山駅近く.住宅街や工場の群がる板橋地区の一画に鉄筋11階建ての真新しい近代建築がひときわ街を往く人の目を奪う.これが昨年新築成ったばかりの都立養育院付属病院であるが,この病院の歴史は意外に古い.
 明治維新後の市民の不安と混乱の中で、当時の東京府が,本郷に市内の浮浪者や貧困者を収容する臨時収容所を設けたのがその発端であるという.その後,所在地も転々と変わり,行旅病人,棄児,不具者などの保護をはじめ,癩・結核患者の収容治療等々,さまざまな事業を行なってきた.現在の地に移転したのが大正12年という.

心電図講座

WPW症候群

著者: 石川恭三

ページ範囲:P.2098 - P.2100

 WPW症候群は,1915年にWilsonが第1例を報告し,1930年にWolff, Parkinson, Whiteの3人が11例について総括的な検討を加えて以来,今日に至るまで数多くの基礎的,臨床的な研究がなされてきてはいるが,依然として未知の分野が多く,謎とミステリーにつつまれた離れ小島といえるのではないであろうか.ここでは,今までに解明された問題点を症例を中心に検討し,読者諸氏がこれから"WPWへの探険"に向かう下準備のお役に立つことを願って筆を進めてゆきたいと思う.
 WPW症候群は周知のごとく,この症候群の概念の設立に貢献したWolff, Parkinson, Whiteらの3人の頭文字をとって名付けられたものである.このWPW症候群とは,心電図上で1) PQ時間の短縮(0.12秒以下),2)デルター波の存在,3) QRS幅の延長が認められるものをいうのである.WPW症候群は,1種の刺激伝導異常の疾患であることはいうまでもない.正常の房室伝導路の他に心房と心室とを短絡(short-circuit)する経路--これはKent束と呼ばれている*--があって,心室の一部はこの短絡路を通ってくる刺激によって興奮し、残りの心室は正常なコースを通ってきた刺激によって興奮することになる.すなわち,WPW症候群のQRS波形は一種の融合収縮(fusion beat)といえる.この短絡路を介して刺激が早期に心室の一部に伝達されるので,PQ時間は短縮するのであり,また,デルター波は,心室の一部が早期に興奮するために生じるわけである.Rosenbaumらは,右側胸部誘導で高いR波が認められるものをA型,深いS波またはQSパターンが認められるものをB型と分類した.この分類は,現在でも広く用いられているが,この他にも上田ら**の3型に分けた分類もある.何故このようにA型,B型が認められるかという点に関しては,A型では短絡路が左室領域にあり,B型では右室領域にあるとされている. WPW症候群の症例で1はしばしば頻拍発作がみられるが,その発生頻度1は40〜80%といわれている.にの頻拍症のうち,最も多いのは上室性頻拍症で,次いで心房細動,心房粗動が続き,心室性頻拍症はごく稀れとされている.WPW症候群にみられる発作性頻拍の多くは比較的短時間に,自然におさまったり,自然に治癒しない場合でも,眼球圧迫(Aschner法),息こらえ(Valsalva),頸動脈洞圧迫(Czermak)などのように機械的に迷走神経を刺激することで消失することが多い、このような簡単な手技により頻拍発作の消失をみない場合に1は薬物療法が適応となる.薬物療法として1はジギタリス,プロカインアミド,プロプラノロみル,ジフエニールヒダントイン,キニジンなどが用いられる.現在で1は頻拍発作が頻回に認められ,薬物療法が無効な重*WPW症候群の房室問の刺激伝導様式に関しては,一般的には房室間に短絡路があることで説明されているが,その他にPrinzmetalらは,正常な房室伝導路の中に,異常に早く刺激を伝える通路が存在するという説(accelerated conduction theory) を提唱している.この説では,WPW症候群の患者の房室結館には,正常心にみられるような房室結節内での刺激伝導の遅延現象が存在する部分と,この遅延現象が非常に少ない部分とがあり,その各々が個有の心室筋に連結しているとするのである,刺激伝導の遅延現象が少ない部分を通つて心室に伝わった刺激は当然早期に心室を興奮させ,デルター波を形成し,PQ時間の短縮に関与する,また,この早期に伝導された刺激より少し遅れて,正常な伝導コースを通ってきた刺激が残りの心室を興奮させることになるわけである.WPW症候群におけるHis束心電図(His bundle electrogram)の検討で,洞調律では,心室興奮の開始は,His束の興奮波(His bundle spike)より先行していることが明らかにされている.また,重篤な頻拍発作をくり返す症例で,Kent束と思われる部分の切断を行ない,頻拍発作を完治し得たという報告もある.これらのことから,少なくともWPW症候群の一部の症例では,房室聞を結ぶ短絡路が存在することが確実といえる.

症例にみる精神身体医学(最終回)

内科外来における分裂病境界領域症例

著者: 石川中

ページ範囲:P.2101 - P.2103

はじめに
 前回には,内科外来における抑うつ症の例について述べたが,今回は分裂病境界領域の症例について述べる.前回にも述べた如く,最近,抑うつ症についてはは仮面うつ病(masked depression)という概念によって,広く,精神科以外の臨床各科の患者としてまぎれていることが知られるようになった.しかし,分裂病境界領域の症例が,同様に各科の患者としてまぎれていることについては余りよく知られていない.
 しかし筆者らの心療内科外来における経験によれば,各科から紹介されてくる患者の中には,かなりの数に,分裂病境界領域の症例がある,その理由として考えられることは,分裂病の初期には,患者はしばしば心気的になって,身体機能の種々の異常を訴えることが多い。ことに患者には病識がないから,自分の身体症状を,何らかの身体機能異常によるものと信じているのである.その結果,彼らはまず精神科以外の各科を訪れることになる.そればかりか,これらの患者に対し,精神科に行けといっても,頑強に抵抗して,受診を拒否するものである.その結果,当然のこととして,身体的な治療の効果が上らないので,年余にわたって慢然と外来に通院を続けるということになるのである.

カラーグラフ 臨床医のための病理学

Ⅹ.消化器疾患(1)

著者: 金子仁

ページ範囲:P.2108 - P.2109

 消化器疾患として,胃癌はすでに述べたので食道癌,胃潰瘍,十二指腸潰瘍,十二指腸の細網肉腫を掲載する.食道癌は食道の狭窄部,ことに第2狭窄部に発生することが多い.
 胃潰瘍は胃癌と同様に幽門部に好発する,胃潰瘍や,十二指腸潰瘍の発生には精神的ストレスが一部関係するといわれている.

グラフ 血管造影のみかた

四肢(その2)

著者: 三島好雄

ページ範囲:P.2119 - P.2125

3.動静脈瘻
 一般に先天性動静脈瘻では,瘻が無数に存在することが多いために連続撮影を行なってみても瘻の存在を確認しうることは少なく,造影剤が早期に静脈に移行すること,近位静脈の拡張などが有意の所見とされることが少なくない.
 血管腫の場合に連続撮影を行なうときにその病変部を造影することができる.

小児の診察

触診

著者: 阿部博

ページ範囲:P.2128 - P.2129

はじめに
 理学的診断法のうち,触診は小児の診断の基礎となるものの1つであり,これにより診断の方向づけができるものも少なくない.限られた誌面上,頭部,唾腺,頸部,胸部,外陰部に限定して触診上の問題点を考察してみたい.

検体の取扱い方と検査成績

糖色荷試験

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.2130 - P.2131

 糖負荷試験,ことに最も広く行なわれる経口的ブドウ糖負荷試験は検査が数時間にわたるので,その間の検体の保存法が第1の問題になる.また検査前数日の患者の食生活が糖負荷試験に影響し,さらにブドウ糖を飲ませるとしばしば悪心,嘔吐などの副作用を伴い,その影響が血糖値に現われるので患者の取り扱いにも多くの注意が必要である.

図解病態のしくみ

蛋白尿

著者: 折田義正

ページ範囲:P.2132 - P.2133

 蛋白尿をalbuminuriaというくらい,尿蛋白の成分はアルブミンであり,蛋白尿はすべて病的であると考えられてきた.現在では,血奨蛋白の各種のものが尿中にあらわれ,蛋白尿にも種々あることが知られている.

手術を考えるとき

前立腺肥大症の手術適応と時期

著者: 岡本重禮

ページ範囲:P.2136 - P.2137

 前立腺肥大症は尿道に生理的に存在する尿道周囲腺に由来する腺腫で,腺腫が形成される位置的関係から膀胱内肥大(intravesical hypertrophy)と尿道内肥大(intraurethral hypertrophy)に分けられるが,一般にには両者が平衡することが多い.前立腺癌と同様その典型的なものは白色人種,黒色入種に多く黄色人種には少ない.しかし典型的な前立腺肥大症の型をとらないまでも,部分的に腫大しているために下部尿路の通過障害を起こすこともあり,このような例を含めて,本邦の前立腺肥大症に対する手術は年々増加している.

緊急室

胃管挿入法・胃吸引・胃洗浄・気道の吸引

著者: 川田繁

ページ範囲:P.2138 - P.2139

胃管挿入法
 胃管(Magensonde, Katheter)の挿入は,胃内容物の吸引ばかりでなく,経管栄養補給にも利用される.挿入手技の巧拙が患者の苦痛を左右するので,できるだけ円滑な挿入を心がけねばならない.
 1)意識のある患者には:使用するカテーテルは比較的軟らかいものでよい,経鼻的挿入が容易であり,留置するにもこの方が患者にとって苦痛が少ない.あらかじめカテーテル先端に約10cm程度キシロカインゼリーを塗っておく症これは滑剤となるとともに粘膜麻酔剤となる.患者の頭側(または側方)に立ち,1側の鼻孔から顔面に垂直方向にカテーテルを挿入する(図1).この挿入方向は酸素吸入時のカテーテル挿入の要領(10巻3号)と同じである,左第1,2指でカテーテルを支え,右手指でカテーテルを軽く押しながら静かに送り込む.カテーテル先端が咽頭部に届いたかどうかを患者に聞いて確かめ,患者に唾液を続けて飲み込むように命じ,嚥下運動に合わせてカテーテルを数cmずつ送り込むようにする.先端が咽頭に届いたかどうかを確かめるには,患者に聞くほかに口を開けて調べる方法もあるが,前もって患者の耳朶と鼻尖間の距離を計っておき,この距離だけカテーテルを挿入すれば確実に口蓋垂の後方に達している.挿入は数cmずつゆっくり行ない,決して急いだり患者を叱ったりしてはならない.喉頭反射が強いときは少し待って繰り返すか,ときにはキシロカインを喉頭部に噴霧してやるとよい.咳込むのは,挿入を急ぐのあまりカテーテル先端が気管部を刺激するためであることが多いから,いったん数cm引き抜いて,改めて挿入を行う.

くすり

心不全治療薬としてのドパミン

著者: 友松達弥 ,   前田和美

ページ範囲:P.2140 - P.2141

はじめに
 心不全に対する治療薬として,ジギタリスは古くより使用され,現在一般臨床医にとっては極めてポピュラーな薬剤といえよう.しかし心不全患者の中には,ジギタリスに抵抗し,種々の利尿剤の投与にもかかわらず,利尿がつかない,いわゆる難治性の心不全患者のいることも事実である.さりとて現在のところジギタリスにとってかわれるような薬剤は他にみあたらない.
 しかし,心の収縮力を高める作用を有する薬剤として,以前よりカテコールアミンが知られている.そのうちノルアドレナリンの前駆物質であるドパミン(3,4-dihydroxyphenyl ethylamine)が,交感神経受容体を介してpositive inotropicおよびchronotropic効果を有し,さらに腎血管系にも作用して,腎血流量を増加させることが最近知られるようになり,にわかに注目されてきた.さらに臨床にも応用され,種々のショックおよび心不全患者に投与され,その有用性を強調する報告がなされるようになった.

オスラー博士の生涯・15

フィラデルフィアにおけるオスラー(3)—1884-1889

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.2144 - P.2147

 1884年の秋,マギル大学を辞して,フィラデルフィアのペンシルバニア大学に赴任してからの5カ年間は,彼の生涯の中で,研究の面では,一番充実していたものと思われる.35歳から40歳までの働き盛りに,彼は,学生への教育に従事しながら,どのような研究をしつづけたことであろうか.

診療相談室

慢性気管支炎の定義について

著者: 吉良枝郎

ページ範囲:P.2104 - P.2104

質問 慢性気管支炎について,Fletcherの定義はあまりにも既往歴にたよりすぎ,簡単すぎるように思われますが,もう少し現症などを加味した合理的な定義(病理解剖学的といわぬまでも)はないでしょうか.(大阪府 A生 56歳)
答 Fletcherの定義のもの足りなさの原因の根元1はその定義が提唱された今から10数年前の当時の彼を含めたヨーロッパの呼吸器病学者の慢性気管支炎(CB),気管支喘息(BA),慢性肺気腫(CPE)についての認識が不十分であるということにある.Orie, M G. M. 編纂の"Bronchitis I,II,III"に発表されている一連のAmsterdamのInternat. Symposium 1961,1964,1969の内容がそれを示している.また,その頃のOliver, H. G. のThe Bronchi. tis-Emphysema,Eczema-Asthma Complex,H. K. Lewis,London1965も同様である.形態学的にはかなり明確な特徴が認められているにもかかわらず(Reid,その他),臨床家はこれを診断に近づけようとしなかった.医学は絶えず前進しているから,現在のわれわれのレベルからみて10数年前の定義がもの足りないのは当然であるが,当時としては止むを得なかったし,また疫学調査というものはまず大きな目の荒い網を投げることからはじまるのであるから,このような用い方ができたのである.これを内科専門医が用いるスケールとしては目が荒すぎるし,第1に上に述べたように根元的な欠陥がある.それは表にみられるように,彼のCBがSimple Bronchitisから次第に閉塞障害の度を強め,遂にhypoxiaおよびhypercapneaを伴うような不可逆的な閉塞障害,CPEに到るという概念である.彼によればCBには可逆性の閉塞障害型すなわち喘息があり,不可逆性の閉塞障害にCPE(hypoxiaとhypercapneaを伴う)とこれのないものがあるという.しかしCBと喘息とは明らかに異なるし,CBとCPEとは明らかに異なる.CBとCPEしとを結びつける細い糸はCPEのCentrilobular emphysema(CE型)だけである.CBはCBで止まる限りアノキシアを起こすことは少なく(蜂窩肺に進展しない限り)高COオ血症を生ずることはまずない.CBがCBで止まる限り予後は良好である.彼の時代にはPB(Panbronchiolitis)の認識も未だ生まれなかったし,Clinical entityとしてのBAやいCPEの把握も十分でなかった.もちろん現在でもbronchospasmの発生機構を含めなお不明の問題が残されている.

トリコモナス陽性の意味

著者: 名出頼男

ページ範囲:P.2105 - P.2105

質問 婦人の尿沈査においてしばしばトリコモナスが発見されますが,婦人科に回しても異常なしといわれることが時々あります.トリコモナス陽性の意味についてご教示ください.(神奈川県 S生 46歳)
答 婦人の尿検査に当たって,時にトリコモナスが見られることは御指摘の通りです.また膣トリコモナスが種々の尿路疾患,とくに腎孟腎炎や膀胱炎といった感染症があると分離頻度が高まることも知られています.

ビタカンファーについて

著者: 中村嘉孝

ページ範囲:P.2106 - P.2106

質問 ビタカンファーという注射は現在でも意味を持つ薬でしょうか.意味ありとすれば,どんな適応がありますか.(北海道 Y生)
答 ビタカンファーの適応症は大別して,強心・血管緊張・呼吸中枢興奮・吃逆制止とされている.その薬理作用を要約すると,小量使用により心拍動は増強され,増量することで呼吸中枢も刺激され,さらに増量すれば血管運動神経をも刺激し,この結果,末梢血管の収縮と血圧の上昇を生ずるとされている.この薬効に関して,研究者間に見解の差が見られる1)

話題

肥満と糖尿病などに新知見—ヨーロッパ夏の国際学会から

著者: 池田義雄

ページ範囲:P.2095 - P.2095

 この夏もヨーロッパ各地で多くの国際学会が開かれた.第4回国際内分泌会議と第8回国際糖尿病会議もその1つである.肥満と糖尿病に関する最新の知見がそれぞれ発表,討論された.
 国際内分泌会議は4年毎にマルセーユで開かれているユニークな集まりである.マルセーユ大学Vague,J教授が主催され,3日間にわたりおよそ500名の参会者のもとで脂肪組織代謝と肥満の問題について6つのテーマをとり上げた.すなわち,脂肪の生合成,脂肪異化の機序,脂肪組織細胞とその代謝,体脂肪と肥満,体脂肪とその組成および各種ホルモンの影響,体脂肪と血液脂質である.

私の本棚

—緒方知三郎著—「老年病理学総論概説」

著者: 近藤芳朗

ページ範囲:P.2143 - P.2143

臨床に結びつける"軽妙な語り口"の魅力
 病理学の本というと,それを特に専攻した人を除いては,一般実地内科医にはとかく敬遠されがちである.しかし,病理解剖が臨床医,ことに内科医にとってはいかに重要であるかは誰しも異論はないであろう.
 大学の内科医局で勉強した人は,受けもった患者さんの死に当たって,病理解剖をしてもらい,CPCでタップリしぼられた経験が山程おありであろうが,一般内科医は,学生時代病理の試験が終わるとヤレヤレと縁切りになってしまって,臨床参考書をよんでも,病理学的所見などは大体飛ばしてしまうのが常である.

ある地方医の手紙・18

「ヤブ医者!人殺し!父ちゃん返せ!」

著者: 穴澤咊光

ページ範囲:P.2148 - P.2149

W先生
 医者というもの,名医凡医の区別なく,一生に何度かは,自分に何の手落ちがなくても,亡くなった患者の遺族から,人殺しよ,ヤブ医者よと,畜生呼ばわりされるめぐりあわせになるものらしいです.もしも,そういって苦々しい経験をなさったことのない先生がおいでになるとすれば,その先生は,ちょうど数年前まで絶対安全人身無事故を自慢していたJAL(日航)のように,Just Always Luckyだっただけなのかもしれません.

--------------------

「medicina」第10巻 総目次

ページ範囲:P. - P.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?