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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻13号

1973年12月発行

文献概要

今月の主題 最近の老人病—臨床とその特異性 みなおされてきた老人の疾患

骨粗鬆症

著者: 井上哲郎1

所属機関: 1慈大整形外科

ページ範囲:P.2065 - P.2067

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 骨組織では,吸収と添加という2つの動的バランスによって,その形態と強度が保たれている.この両機転のバランスが崩れると,そこに一定の骨変化が起こってくる.すなわち添加機構が減退し,相対的に吸収機構が上回ると,次第に骨は粗鬆化を起こし,Havers管が拡大,骨皮質は菲薄となり,海綿骨骨梁も減少し,骨は全体的に脆弱化してくる.これを骨の粗髪化と表現するわけである.しかしこの骨粗鬆症という言葉は単一の疾患名ではなく,種々の原因により起こった状態の総称である.その原因としてはmalnutrition,disuse,post-traumatic(Sudecks' atrophy),Cushing's Syndrome,acromegaly,diabetes,hyperthyroidismなど挙げられるが,本稿では一般的に脊椎骨粗鬆症と呼ばれているprimary osteoporosis(postme-nopausal osteoporosis)について述べることとする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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