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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻13号

1973年12月発行

文献概要

くすり

心不全治療薬としてのドパミン

著者: 友松達弥1 前田和美1

所属機関: 1神戸大・第1内科

ページ範囲:P.2140 - P.2141

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はじめに
 心不全に対する治療薬として,ジギタリスは古くより使用され,現在一般臨床医にとっては極めてポピュラーな薬剤といえよう.しかし心不全患者の中には,ジギタリスに抵抗し,種々の利尿剤の投与にもかかわらず,利尿がつかない,いわゆる難治性の心不全患者のいることも事実である.さりとて現在のところジギタリスにとってかわれるような薬剤は他にみあたらない.
 しかし,心の収縮力を高める作用を有する薬剤として,以前よりカテコールアミンが知られている.そのうちノルアドレナリンの前駆物質であるドパミン(3,4-dihydroxyphenyl ethylamine)が,交感神経受容体を介してpositive inotropicおよびchronotropic効果を有し,さらに腎血管系にも作用して,腎血流量を増加させることが最近知られるようになり,にわかに注目されてきた.さらに臨床にも応用され,種々のショックおよび心不全患者に投与され,その有用性を強調する報告がなされるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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