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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻2号

1973年02月発行

文献概要

今月の主題 冠硬化症の新しい知見 冠循環の病理

冠硬化症の冠循環—機能面から

著者: 中村芳郎1

所属機関: 1慶大・内科

ページ範囲:P.150 - P.151

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模式的な考察1)
 心筋酸素消費量 心筋酸素消費量を決定する因子には,心筋の張力,心拍数,心筋の収縮状態,外的仕事,心筋の安静時の代謝が関係している.このうち心筋の張力は,心室内圧と心室の半径,心室の壁厚に関係し,心室内圧が高く,心室の容積が大きいと張力が大となり,酸素消費量も大となる.
 心筋酸素消費量は冠状動静脈血酸素較差に冠血流量を乗じた値になるが,冠状動脈血酸素含量は動脈血のそれに等しく正常者ではほぼ一定であり,冠状静脈血酸素含量も5-6Vol%とほぼ一定している.そのため冠血流量は心筋酸素消費量によって決定されなければ,この需給のバランスはくずされてしまう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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