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今月の主題 冠硬化症の新しい知見 冠硬化症の診断
負荷心電図のみかた
著者: 新谷博一1
所属機関: 1昭和大・第3内科
ページ範囲:P.172 - P.175
文献購入ページに移動 冠硬化症の診断上,心電図はもっとも有力な検査法として,日常広く使用されている.しかし定型的狭心症を起こしているような代表的な冠硬化症ないし冠状動脈性心臓病の患者でも,安静時で発作を起こしていない時にとった心電図が,正常所見を示すことが少なくない.冠硬化によると思われる狭心症患者の40-50%は安静時心電図が正常であるといわれている.また,心電図と剖検所見とを比較した成績からも,相当強い冠硬化があっても安静時心電図上ST・Tの変化などの異常心電図を示すとは限らず,正常心電図を示すことが稀でない.したがって安静時心電図に異常がないからといって,冠硬化はない,あるいはその患者に起こる狭心症様の発作は冠不全発作ではないと,直ちに判断することはできない.
このような場合,なんらかの方法で冠不全の状態を誘発させて心電図をとる方法が行なわれているわけで,運動負荷,薬物負荷,低酸素負荷などによる負荷心電図が用いられる.とくに,運動負荷心電図がもっとも広く用いられていることは周知のとおりである.
このような場合,なんらかの方法で冠不全の状態を誘発させて心電図をとる方法が行なわれているわけで,運動負荷,薬物負荷,低酸素負荷などによる負荷心電図が用いられる.とくに,運動負荷心電図がもっとも広く用いられていることは周知のとおりである.
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