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今月の主題 内科領域における輸液と輸血 輸液剤の正しい使い方
高滲透圧時の輸液—糖尿病を中心に
著者: 繁田幸男1
所属機関: 1阪大・第1内科
ページ範囲:P.302 - P.303
文献購入ページに移動糖尿病患者の輸液とその問題点
血清滲透圧の上昇は尿毒症や脱水症,火傷などの場合にみられるが,本稿では高滲透圧時の輸液に関するモデルとして糖尿病患者における輸液の原則と実際を述べることにする.
糖尿病患者で輸液が必要な場合として1)糖尿病性昏睡,2)糖尿病性腎症からきた尿毒症,3)脳卒中や肝性昏睡など他の合併症の併発,4)手術の術中・術後管理などがあげられる.このうち2)および3)は合併症の種類と程度により輸液内容も質的・量的に修飾されるが,すべてに共通していえるのは高血糖とケトアシドーシスの存在であり,しかもこの傾向は上述合併症や手術によるストレスによりさらに加速され,往々にして糖尿病性昏睡自体にまで発展するおそれのあることである.したがってまず糖尿病患者の輸液の問題は,糖尿病性昏睡の場合の輸液のあり方が基本的な原則になる.
血清滲透圧の上昇は尿毒症や脱水症,火傷などの場合にみられるが,本稿では高滲透圧時の輸液に関するモデルとして糖尿病患者における輸液の原則と実際を述べることにする.
糖尿病患者で輸液が必要な場合として1)糖尿病性昏睡,2)糖尿病性腎症からきた尿毒症,3)脳卒中や肝性昏睡など他の合併症の併発,4)手術の術中・術後管理などがあげられる.このうち2)および3)は合併症の種類と程度により輸液内容も質的・量的に修飾されるが,すべてに共通していえるのは高血糖とケトアシドーシスの存在であり,しかもこの傾向は上述合併症や手術によるストレスによりさらに加速され,往々にして糖尿病性昏睡自体にまで発展するおそれのあることである.したがってまず糖尿病患者の輸液の問題は,糖尿病性昏睡の場合の輸液のあり方が基本的な原則になる.
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