文献詳細
文献概要
今月の主題 内科最近の話題 呼吸器
アイソトープによる局所肺機能検査の応用
著者: 金上晴夫1
所属機関: 1金上クリニック
ページ範囲:P.424 - P.425
文献購入ページに移動 現在,肺機能検査法の進歩と共にその普及はめざましいものがあり,慢性肺気腫や喘息などの診断,重症度の決定や治療効果の判定に,A-Cブロックの診断に,呼吸不全の診断に,手術適応の決定に,またじん肺の補償などにひろく用いられ,いまや心機能,腎機能,肝機能検査などと共にstandard technicとなっている.しかし,現在主として行なわれている肺機能検査法は,肺全体の機能を把握する綜合的な肺機能検査法で,左右各肺の機能やもっと細かい肺局所の機能の検査法ではない.
さて呼吸器疾患の病変について考えてみると,全肺野にびまん性の病変を示すびまん性散布性肺疾患の高度のものや,慢性肺気腫の高度の症例をのぞけば,いずれも肺の局所に炎症や腫瘍や,線維性病変や気腫性病変を示す局所性の疾患といえる.したがってこれら局所性の病変に由来する肺機能障害を肺の各局所について測定できれば,患者の機能障害の原因,性質,程度を適確に把握できるばかりでなく,それに対する適切な処置を行なうこともでき,またそれぞれの肺疾患の病態生理を詳細に把握できよう.
さて呼吸器疾患の病変について考えてみると,全肺野にびまん性の病変を示すびまん性散布性肺疾患の高度のものや,慢性肺気腫の高度の症例をのぞけば,いずれも肺の局所に炎症や腫瘍や,線維性病変や気腫性病変を示す局所性の疾患といえる.したがってこれら局所性の病変に由来する肺機能障害を肺の各局所について測定できれば,患者の機能障害の原因,性質,程度を適確に把握できるばかりでなく,それに対する適切な処置を行なうこともでき,またそれぞれの肺疾患の病態生理を詳細に把握できよう.
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