文献詳細
文献概要
今月の主題 内科最近の話題 腎
透析開始の時期
著者: 三村信英1
所属機関: 1虎の門病院・循環器科
ページ範囲:P.476 - P.477
文献購入ページに移動はじめに
透析療法が慢性腎不全の治療法として導入されてから約10年となり,その進歩は著しく,なお発展途上にあるとはいえ,臨床的治療法はほぼ確立した感がある.
わが国でも,昨年から更生医療の対象となり,高価な治療法としての経済的な因子が少なくとも除去されたことは誠に喜ばしい.そのため最早,特殊な治療法ではなくroutineの治療法として広く応用されなければならない段階にきている.しかし,なお慢性腎不全の治療の現状は透析施設および専門のスタッフの不足のため,昨年秋の透析研究会の調査では,約3000名が透析療法を受けているに過ぎず,その成績も必ずしも良好ではない,そのため,慢性透析療法の適応が次第に甘くなって,比較的早期より開始される傾向が出て来ていることは反省すべきと考える.そこで,慢性腎不全の透析療法の適応とその開始の時期について,少しく考察を加えてみたい.
透析療法が慢性腎不全の治療法として導入されてから約10年となり,その進歩は著しく,なお発展途上にあるとはいえ,臨床的治療法はほぼ確立した感がある.
わが国でも,昨年から更生医療の対象となり,高価な治療法としての経済的な因子が少なくとも除去されたことは誠に喜ばしい.そのため最早,特殊な治療法ではなくroutineの治療法として広く応用されなければならない段階にきている.しかし,なお慢性腎不全の治療の現状は透析施設および専門のスタッフの不足のため,昨年秋の透析研究会の調査では,約3000名が透析療法を受けているに過ぎず,その成績も必ずしも良好ではない,そのため,慢性透析療法の適応が次第に甘くなって,比較的早期より開始される傾向が出て来ていることは反省すべきと考える.そこで,慢性腎不全の透析療法の適応とその開始の時期について,少しく考察を加えてみたい.
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