medicina10巻4号

1973年04月発行

オスラー博士の生涯・8

マギル大学に招聘—1874-75

著者： 日野原重明¹

所属機関： ¹聖路加国際病院内科

ページ範囲：P.526 - P.529

文献概要

　マギル大学医学部を1872年の秋に卒業したウィリアム・オスラーは英国に渡り，ロンドンのユニバーシティカレジのサンダーソン教授のもとで生理学を組織学の面から追求し，その間に，血小板の発見をした．
　1873年10月からは，ドイツ，オーストリア，パリーに学んだ．ベルリンでは特にビルヒョーの幅の広い研究活動と保健行政への政治力の実際にふれて感銘を覚えた．2年の欧州留学を終えて，カナダに帰国したのは1874年6月である．