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文献詳細

雑誌文献

medicina10巻5号

1973年05月発行

文献概要

今月の主題 消化管ホルモンの臨床 消化管ホルモンの生理

セクレチンの生理作用

著者: 内藤聖二1

所属機関: 1順大内科

ページ範囲:P.568 - P.569

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 セクレチンはグルカゴンと同様に下等動物も有しており,amphibia elasmobrachs類の小腸にも存在している.鳥類,爬虫類から哺乳類にわたり広く幽門,十二指腸,空腸,回腸より抽出されるが,特に十二指腸,空腸上部に最も多く,そこにはセクレチン分泌細胞と思われる分泌顆粒をもったForsmann分類で,AC細胞と命名された細胞が電子顕微鏡により証明され,十二指腸内に塩酸を注入することにより顆粒の消失が認められるという報告がある.セクレチンの測定はセクレチン抗体を作ることが容易ではなく,またアイソトープラベルが困難なために生物学的測定法しか確実にはできない.YoungのRadioimmunoassay法の報告があるが,疑問視されている.Jorpersは1961年にかなり純粋化することに成功し,Mutt & Jorpesは1966年にアミノ酸構成を明らかにしてBodanskyらと合成をおこなって図のごとき27個のアミノ酸よりなるペプタイドとして確立した.生体内の半減期は犬では3.3分,ヒトでは17分程度とされている.
 ICU≒Lagerlof Clinical Unit=20 HCU:Hammersten Cat Unit=1/9 CHRU:Crick Harper-Raper Unitで合成セクレチンは4000〜5000CU/mgとされている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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