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雑誌目次

雑誌文献

medicina10巻8号

1973年08月発行

雑誌目次

今月の主題 転換期に立つ検診

新しい検診の諸問題

著者: 樫田良精

ページ範囲:P.962 - P.963

 検診は重大な疾患,特に潜在する慢性疾患を早期に発見して,その個人に有利な措置を適切にとるために行なわれる予防的な検査である.

正しい検査データを得るには

著者: 大場康寛

ページ範囲:P.964 - P.965

臨床検査データと検診検査データ
 診療に直結した臨床検査と,健康管理のために行なう検診検査とでは,検索対象や目標がちがうので実施面においてかなり異なった点がみられる.すなわち,前者は個々の患者の診断と治療のために,多くは主治医がその都度判断して,検査項目を選択し,"ア・ラ・カルト(注文一品料理)"的に実施するものであるが,後者は通常,ほとんど自覚症状をもたず,普通に日常生活を営んでいる人々を対象として,健康状態把握と管理のために行なうものである.したがってその目的に応じていくつかの検査項目を,いわば"定食料理"的に組み合わせて,一律に流れにのせて,しかも個人を対象としているが,集団的に実施されるものである.
 しかし,両者は生体情報を収集し,解析し蓄積し,それらを活用していく手段としては基本的には差異はない,したがって,検診の検体検査(検体を扱う検査)あるいは生体検査(直接被検者を扱う検査)においても,まず,臨床検査におけると同様に,当然,適正な判断のもととなるべき正しい検査データが得られるように注意がはらわれなければならない.

検診における正常値の評価

著者: 河合忠

ページ範囲:P.966 - P.967

 ある一人の被検者から得られた医学的情報について,それが病的であるかどうかを判断するにはまず健康時のデータを念頭におかねばならない.すなわち,得られた検査結果が正常か異常かを判断する「物指し」が必要である.この「物指し」の役目をするのが正常値である.このように病的状態を知るのに欠くことのできない基本的な尺度である正常値であるが,残念ながら決して絶対的なものではない.

検診の未来像

情報化時代における検診

著者: 開原成允

ページ範囲:P.968 - P.969

検診の自動化
 最近,コンピュータを使った検診の自動化が話題になるようになり,検診にも情報化の波がおしよせてきた感がある.
 こうした自動化の現状をまとめたのが表であって,一言で自動化といってもその程度には様々の段階のあることに気づくが,特に生化学分析の分野ではその自動化は著しく進んでいる.

医師,患者関係からみた検診—特に胃集検について

著者: 山形敞一

ページ範囲:P.970 - P.971

胃集検の現状
 われわれの教室の胃集検グループと宮城県対がん協会とが協力して胃集検を始めたのは昭和35年2月であったが,昭和47年3月までに79万7107人を検査して,11万9200人の精密検査を行ない,胃がん1406人,胃ポリープ1755人,胃潰瘍8678人(ほかに瘢痕6665人),十二指腸潰瘍5994人(ほかに球部変形1万930人),共存潰瘍591人を発見し,主治医と協力してそれぞれ適当な治療と指導を行なってきた.これらのうち,焦点を胃がんだけにしぼって考えてみると,昭和35年以来胃がんの発見率は0.25-0.15%を上下しているが,平均すると0.19%,すなわち大体500人を検診して1人の胃がんが発見されている,さらに予後のきわめて良好な早期胃がんの頻度についてみると,検診を始めた昭和35年の9.76%が最低であるが,それでも大学病院内科で診断し,外科で手術を行なった胃がんの倍以上の好成績だったのである.それ以来10-14%を上下していたが,昭和40年に30%に上昇して以来,常に35%前後であり,ことに昭和44年に入ってから41.4%の好成績を示した.すなわち,検診を受けている場合には胃がん2人のうち1人は予後のきわめて良好な早期胃がんの状態で発見されるということである.
 このように,昭和40年より早期胃がんの発見率が急激に良くなったのは,精密検診の段階で,胃内視鏡検査に加えて胃細胞診を併用した結果である.

検(健)診実施上の問題点

年齢別健診の考え方と問題点

著者: 船川幡夫

ページ範囲:P.972 - P.973

健診と検診
 健診と検診と2種の音を同じくした表現がひろく用いられている.これらは,あるいは同じものとし,別のものとしたり,人によっていろいろの意味に用いられている.ここでは,この両者をやや異なったものとして考えていきたい.すなわち,健診の場合には,健康診査あるいは健康診断を短くしたものであって,健康状態を評価するための行為とし,検診は特定の目的をもった検査を行なうものと考え,したがって,後者が健康の一部としての心身のある状態を検査しようとするのに対して,前者は後者の結果をも含めて,ひろく健康状態全般の評価を目指したものであるといえる.ここにいう年齢別の健診といった場合には,ある疾患を目的とした検診以外に,個体だけでなく,環境をも含めた健康全般の問題をとりあげているということである.
 とくに,発育し,発達しつつある小児については,たとえある疾患についての検診結果が異常なしであっても,それだけで健康であるとはいえないし,発育上,あるいは行動上の問題も当然考えなければならないし,検診の結果を保健指導へと発展させようとする場合,検診の結果だけでは十分とはいえない.小児については総合的な健診の表現の好んで用いられるゆえんであろう.

結核検診

著者: 山本善信

ページ範囲:P.974 - P.975

はじめに
 結核検診は,周知のように古くから結核予防法によって推進されている国民的検診であるが,その重要性は,結核治療の歴史とともに変わってきている.わが国の結核治療の歴史をふり返ると,昭和12年に起こった支那事変の頃に遡る.当時,入隊して大陸へ送られた壮丁の中の2.5%が,肺結核で内地送還になったので,結核対策は,健民健兵の立前から焦眉の問題として取り上げられることになり,強力に肺結核検診が計画され実行に移されていった.
 結核の治療法は,初め,人工気胸,人工気腹療法の時代を経て,胸部外科療法全盛の時代となっていたが,昭和30年代後半に入って,併用化学療法の威力が実証されると,その後は,ほとんどの結核が化学療法のみで治療されるようになってきた.

呼吸器検診

著者: 長岡滋

ページ範囲:P.976 - P.977

はじめに
 検診といわれるカテゴリーに属するものの中で,呼吸器検診は比較的長い歴史をもつものであり,かなりの功績をのこしているものと思われる.結核が未だに種々の問題をのこしているとはいえ,ひとつの転換期に達しえたのは,化学療法の開発とともに集団検診の普及に負うところが大きい.
 疾病の分布は時代的および地域的背景のもとで変動する.そして,検診というものは,そもそも時代の,また地域のニードによって生じたものであり,ニードに答え応じるものでなくてはならない.結核検診の価値は現在も失われていないし,呼吸器検診の中で,いぜんとして大きなパートをしめている.しかし,その時点のニードにうらうちされて,方法論が展開していくのも必然であろう.問題はニードをみきわめることと,ニードに答応するための方法に的確にアプローチすることである.

虚血性心臓病の検診

著者: 中山裕煕

ページ範囲:P.978 - P.979

 疫学は仮説を設定し,これをPopulation Surveyにより立証するに本筋を有し,検診は疫学により得られた成果,すなわち,現在虚血性心臓病の発症要因として認められているものは全て検査項目として組み込み行なうのが本筋であり,その目標は一次(発症)予防であり健康維持増進にある.しかしながら,検診は個人よりむしろMassを対象とするため一般的であり,また地域社会に密接したということで考えてみると,量的な,あるいは質的な能力,また経済的な面も合わせ考えなくてはならないということにまず問題がある.要するに現時点ではこの両面を兼ね具えた,しかも効果ある予防対策を立て得る方法ということであろう.

高血圧検診

著者: 富永忠弘

ページ範囲:P.980 - P.981

 集検には前提的制約があるため,精度その他においておのずと限界が存在するのは止むを得ないが,脈管事故死亡が国民総死亡の40%を占め,人口老齢化の進みつつあるわが国の現況から,高血圧集検の社会的意義は大きく,かつその効果の増大が強く期待されている.高血圧を臨床およびフィールドで取り扱ってきた立場から,みずからへの反省をもこめて,高血圧集検をめぐる問題点を考えてみることにしたい、

胃集検

著者: 有賀槐三

ページ範囲:P.982 - P.983

 筆者は45年秋日本胃集検学会東北地方会,46年春同関東甲信越地方会.その他において「集団の医学」を提唱し,これについて講演した(日本医師会医学講座,昭和46度,金原出版掲載).それは多年の胃集検の経過とその成果から,集団を対象とした医学の重要性を痛感したからである.胃集検によって臨床医学および公衆衛生学の面に新しい分野が開拓され,幾多の成果がもたらされてきており,これらは「集団の医学」が新しい医学の分野として重要であることを示している.
 集団検診は普通に生活している人々の中から異常者を拾い上げ,次にこれらから有病者を診断し治療あるいは監視し,さらにはその経過を追跡していくものである.すなわち,まず第1に対象集団をある程度の有病(疑診)者群に濃縮し,さらに疾病群に濃縮する.そして同一疾病群あるいは要注意者群として治療あるいは監視あるいは経過観察をしていくものである。したがって常に集団の立場から医療(広義の)を行なうものである.

子宮癌検診

著者: 天神美夫

ページ範囲:P.984 - P.985

 日本における子宮癌検診の歴史は古い.胃癌の検診とともに子宮癌検診は日本の集団検診の大きな2つの柱となっている.子宮癌,とくに子宮頸癌は最も集検にむいている癌の1つに考えられる。胃を含めて内部臓器の癌は簡単な検査では発見しにくいし,また一人の患者を検査する場合でも時間がかなりかかると考えねばならないし,極めて初期のものをひろいあげるには大変な努力が必要になる.
 子宮頸癌では,その発生部位が子宮腟部または子宮頸管内にあること,および癌発見の主力武器が細胞診とコルポスコピーである点から,肉眼では不明な初期の癌でも検出することが可能になってきている.

糖尿病検診

著者: 佐々木陽

ページ範囲:P.986 - P.987

 糖尿病の集団検診の歴史は非常に古い.本格的な検診の最初のものとしては,1947年に米国マサチューセッツ州OxfordでWilkersonらが行なった疫学調査を挙げることができる.その後この種の調査は世界各地で行なわれ,糖尿病の蔓延に関する知見も大きく進歩した.わが国では昭和34年の糖尿病研究班の全国調査が最初である.
 糖尿病検診は今日ではむしろ健康管理システムの一環としての意義の方がより重要である.糖尿病は最近急速な増加を示している.例えば,昭和30年には人口10万対24であった糖尿病死亡率は,昭和45年には3倍を上回る7.4に達している.また地域・職域の集団検診や人間ドック,AMHTSなどで糖尿病の検査が広く行なわれるようになってきたが,その結果"糖代謝異常"の発見される頻度が高率であるのは日常経験するところである.糖尿病の集団検診はこのような糖尿病の増加傾向に対して,早期発見と適切な管理を徹底させ,糖尿病ならびにその合併症の進展を阻止することにその重要性が見出されるであろう.

精神衛生検診

著者: 石原幸夫

ページ範囲:P.988 - P.989

精神衛生と検診
 精神衛生の領域で"検診"という言葉が使われたことは未だかつてない.この領域の専門家からみれば,精神衛生検診なる表現はまことに奇異に感ずる.精神医学を基盤としている精神衛生は,身体医学とは同様にゆかないという先入観が極めて強いからである.事実また身体医学とは異なる面が多い.
 精神衛生は精神的健康という言葉に置き換えられるが,精神疾患を中心にして,いつも人間の精神現象と対峙している.いうまでもなく精神現象は身体現象と異なる特徴をもつ.精神現象には精神とか心とかいう「もの」(実体)は存在せず,働きとしての現象が存在するにすぎない.したがって,現象の主体としての精神は客観化し測定することはできない.従来の検診という言葉がこの領域と疎遠な理由の1つがここにある.

妊婦,乳児,三歳児健診

著者: 松崎奈々子

ページ範囲:P.990 - P.995

はじめに
 表題の事項を述べるに当たって,東京都保健所勤務という立場から,母子健診とはどういうものかを考えてみたい.母子は,母から子へ,さらに母と子という継がった時間の中で,常に健全であることが望まれるとすれば,母,子ともに断面的な時点での健診,あるいは保健指導でよしとすることは許されないと思う.
 将来の人生を左右する第一段階である,出生時,めざましい発達をとげる乳幼児期などの健康は,そのほとんどが,母の健康であるか否かによって大きな影響をうけることとなる.このような意味で,母と子と継がった形での保健対策がのぞまれるのである.健康ということは,極めて個人的な事柄に属することではあっても,行政の立場で,この保健を支援することが,昭和40年制定の母子保健法に義務づけられている.このために,各種の行政健診が行なわれているが,健診(健康診査)は個人のその時点での健康状態の確認と,経時的な健康増進,健康阻害因子の排除を目標に行なわれなければならない.当然,健診のみでなく,事後の保健指導,経過観察,疾病の早期治療への援助などが行なわれねば健診の完結とはいえないと思う.母子保健法の理念からいえば,行政健診の対象は母と子の全員であるが,各個人はこの行政健診をうけるのみではなく,個々の状況に応じ,随時各種医療機関で健康診査をうけられることがのぞましい.

学童健診—学校健康診断

著者: 江口篤寿

ページ範囲:P.996 - P.997

学校健康診断の特質
 明治30年に「学校身体検査規程」が制定されて以来,昭和33年に学校保健法が制定されるまでの60年間,「身体検査」の呼称で現行の健康診断とほぼ同様のことが行なわれていたが,この身体検査は,身長・体重などの測定,つまり身体の形態的評価と,医師の診察による医学的評価を行なうことを主なねらいとした.
 これが学校保健法によって「健康診断」と改称されるとともに,単に健康状態の判定評価のみでなく,健康障害の改善と健康の保持増進のための指導を教育の場で行なうことが義務化された.

成人健診

著者: 秋山房雄

ページ範囲:P.998 - P.1000

疾病発見の時代から健康設計の時代へ
 現代はすべての領域において転換期の時代だといわれている.健康管理においてもその例外ではない.昭和30年前後まで,結核管理がそのまま健康管理であった当時と現代とを比較して,全く隔世の感が深く,本特集の目次をみただけでもその多様なことは驚くばかりである.しかし,それでは健康管理がよりよくなったかというと,すばらしく便利になった点もあるが,ますますやっかいな事態になった面のあることは否定できない.そのうちのいくつかをここで考えてみることにしよう.
 このような転換期に遭遇して,今後の行路を誤らないためには,現在までの経過を十分に分析し,それをふまえた上での考察が必要であることはもちろんであるが,もう1つは健康管理あるいは健診の出発点に立ち戻って,本来健康管理は何を目的として実施すべきか,また健診は何のために行なわれるべきであるかを考えることが必要であろう.今さらそんなことをいうとは何ごとかといぶかる人もあるであろうが,しかし,このことは検査項目の選定,受診率の向上,事後措置といった一連の仕事の心棒となることであり,このことはますます多岐になると思われる今後の行路に不可欠なことであろう.

企業体検診

著者: 西川滇八

ページ範囲:P.1002 - P.1003

はじめに
 企業体における検診は,国の衛生行政の指導監督下で,企業体自身によって実施されている.労働衛生行政の機構においては,国の行政機関の出先機関である労働基準監督署が直接企業体を指導監督している.しかし,学校保健行政においては,地方自治体の教育委員会が各学校を指導監督しており,地域保健においては,都道府県または政令市が設置する保健所が担当している.このように,労働衛生行政下の企業体検診と学校保健の学校身体検査と,地域保健行政の住民検診とが,異なった行政機関の管轄下にあることによる問題がある.例えば検診の方式が異なるのは問題である.学齢前の乳幼児検診の情報と,学校における児童生徒の検診結果と,さらに就職後の企業体検診によって得られたデータと,退職後の地域における老人検診成績とが,被検者は同一人であるのに,全く異なった機関が別個に保有しているのは,被検者本人の健康管理上は決して便利ではない.本人の予防接種によって獲得した免疫の状態や,慢性疾患あるいは慢性中毒などに関連して既往の健康状態を調査する必要が生じた場合には,直ちに利用することが困難である.また,集団的にみた場合にも,学校身体検査成績はそれが開始された明治の昔から集計されて発表されているのに,職場検診の成績は,企業の自主性をまって報告されたもののみが集計されている.もし,企業体検診の成果が,何処かで一括して保存されているならば,極めて有用なデータとして利用できるにちがいない.つまり,検診の種類によって保管する機関が異なっている従来の機構から脱皮して,データバンクを設置しておくことが望まれるわけである.
 また,企業体検診の対象は労働者であるが,使用者もまた健康管理が必要である.それは使用者も成人病などにかかりやすい年齢となっているものが多いからで,いわゆる「マネージャー病」も一種の業務上疾患となりうる危検性があるからである.しかし,使用者の検診は必ずしも労働者の一般検診と同時に同じ場所で受ける必要はない.企業のためには,むしろ別の日時に,別の場所で受診し,その結果は一種の企業秘密としておくことも考えられる.

人間ドック実施上の問題点

人間ドック—精密検査・入院

著者: 笹森典雄

ページ範囲:P.1004 - P.1005

 人間ドックの目的は,初めは潜在性疾患の発見に主体がおかれていたが,最近では受診者の生活指導,follow-upの重要性が強調されている.入院して行なう人間ドックは,原則として診療各科を有する総合病院であり,病院の医療体系の中に含まれた予防医学部門である。したがって,人間ドック受診後にさらに精密検査,follow-up,治療の必要な場合にも同一施設で実施することができ,前記の人間ドックの目的が一環して行なえる特徴を有している.

簡易人間ドック

著者: 村田純一郎

ページ範囲:P.1006 - P.1007

 昭和37年から実施している外来1日人間ドックを中心に,外来人間ドックについていささか私見を述べさせていただきたい.

座談会

転換期に立つ検診

著者: 樫田良精 ,   秋山房雄 ,   船川幡夫 ,   日野原重明

ページ範囲:P.1008 - P.1017

 検査技術の著しい進歩は国民の健康に対する関心と相俟って検診にも採用され,また増大する検査項目や茫大なデータ処理の問題もコンピュータ導入による検診システムの進歩により解消されてきた.それに伴い,検査対象の細分化,専門化が進行し,ともすれば全体としての人間像の把握を忘れがちである.
 今回はこのような問題を含め,検診の現状および未来像について各先生方にお話しいただく.

グラフ

移動形総合健診システム

著者: 山口清士

ページ範囲:P.1018 - P.1024


 移動形総合健診システムは端的にいうと,従来から行なわれているAMHTS(Automated Multiphasic Health Testing System)が設置形であったのに対し,車輌(自動車,列車,船)などに総合健診用の機器を搭載したものと考えてよい,しかし筆者らの実験の結果から得られた具体的な問題点は,単なる機器の搭載による異同とは別に非常に多くの違いのあることが明らかとなった.
 従来の医療は病院とかその他の医療機関のように患者または受診者の来訪を待つという形のものであったが,これからの医療は社会的なニーズの進歩とともに単なる疾病の治療から予防優先となり,病苦に苦しむ以前に疾病を発見するのみでなく,商用航空機などのごとく,障害を未前に防止するための事前チェックを行ない,健康で疾病を最少限におさえた幸福な毎日を送ることを期待している.すなわち医療機関(従事者といってもよいが)が積極的に大衆にアプローチし,医療サービスを行なう時代になるであろう.移動形総合健診車はその"はしり"ともいえるテストケースである.今回筆者に与えられたテーマは,これの実施上の具体的な問題点を提起し,今後どうあるべきかを提示することにある.

カラーグラフ 臨床医のための病理学

VIII.胃癌(2)

著者: 金子仁

ページ範囲:P.1026 - P.1027

 一般に,粘膜だけに限局した初期の癌はごくわずかな陥凹が認められ,この部で粘膜ひだが切れている.
 悪性腫瘍の恐ろしさは転移,再発,破壊にあるが,ここには胃癌切除後再発し,死亡した例を掲載する.

グラフ 血管造影のみかた

脳(その2)脳血管障害における脳血管撮影像

著者: 水上公宏

ページ範囲:P.1030 - P.1037

 近年、脳血管障害,ことに脳卒中に対し脳血管撮影が積極的に行なわれるようになり,この領域において従来の概念を一新させるような数々の知見が得られるようになった.またその施行に伴う危険性も、熟練した手技と細心の注意をもってすればきわめて少ないことが明らかとなってきた.脳血管障害に対する外科的治療の重要性が増すにつれて,その読影にはより詳細な観察が要求されるにいたっている.

心電図講座 小児心電図の判読・2

心室肥大

著者: 大国真彦

ページ範囲:P.1039 - P.1043

小児心電図における心室肥大の判定
 小児心電図の心室肥大の判定は難しいといわれる.これは乳幼児では,生理的に右室優勢を示すこと,および小児では一般に成人よりも高電位差を示すことによる.そのために,小児心電図における心室肥大判定には成人と異なった基準を要するので,小児循環器研究会において筆者を委員長とする委員会が結成され,1971年に表のような心室肥大判定基準が発表された.この基準の特徴は,判定基準を確徴と疑徴に分けたことであり,これは実際には,正常者と心室肥大者の心電図にかなりのoverlapがある二とによる.もちろん,この確徴をもってしてもなお多少の偽陽性例があることは避けられないが,乳児の右室肥大確徴の3)V1のVAT≧0.03秒が1%を多少こえる以外は,大部分は0.5%以下の偽陽性率を示している.なお,この判定基準を簡単化してチェックリストとしたものも用いられるようになっている.

症例にみる精神身体医学・2

心因性痙性斜頸

著者: 石川中 ,   紅露恒男 ,   森藤忠夫

ページ範囲:P.1045 - P.1047

神経系の心身症
 心身症を分類すると,循環器心身症,消化器心身症,呼吸器心身症という具合に分けられる.これらの大部分は,自律神経系の支配領域の器官であるが,他方,神経系の心身症というものがあり,これは主として随意神経系の心身症である.神経系の心身症に属するものとしては,偏頭痛,筋緊張性頭痛,自律神経失調症,痙性斜頸,チック,書痙などが挙げられている,
 自律神経系の心身症と随意神経系の心身症については,フロイドは同じような心理的機序によって発症すると考えたが,アレクザンダーは自律神経系の心身症の場合に,身体症状は不安や緊張や抑うつなどの情動変化に単に随伴した症状であるに過ぎず,他方,随意神経系の心身症の場合の身体症状は,心理的葛藤による欲求不満の現われであって,ヒステリー的な機序が考えられるとし,両者の発症機序は異なるものとした.随意神経系の心身症の一つとして,ここに痙性斜頸の症例を紹介しよう.

話題

'73年内科関係学会を顧みて

著者: 細野清士 ,   折茂肇 ,   山口潜 ,   安部井徹 ,   田村昌士 ,   田崎義昭

ページ範囲:P.1048 - P.1067

 医学が細分化され,専門化されるにつれ,その知見の発達もめざましい.それらの各領域での成果をただちに内科全体に還元・普及することが困難にすら思われる状況だが,その努力は絶えずなされなければならない.本年もほぼ内科関係学会を終えた時点で,それぞれの分野でのトピックスを専門の各先生方にわかりやすく解説していただいた.

中国医療の現状—中日友好協会訪日代表団との話合いから

ページ範囲:P.1086 - P.1087

 さる5月11日,本誌では,4月16日以来,わが国を訪れていた廖承志氏を団長とする中日友好協会訪日代表団一行の中の2人の医師,北京日壇医院院長の呉桓興氏と北京積水潭医院内科主任の陳木森氏をホテルニューオータニにお招きし,中日両国の医療事情について話合う会がもたれた.日本側の出席者としては,日野原重明氏(聖路加病院),阿部正和氏(慈恵医大),白壁彦夫氏(順大),熊取敏之氏(放医研),河合忠氏(日大),橋口精範氏(医歯大)の6氏にご参加いただいた.話合いは終始なごやかな空気の中で進められ,やはり同じ東洋人同志の身近かさが感じられた.以下,中国側の発言の中から話題をいくつかを拾って紹介する.

図解病態のしくみ

急性腎不全

著者: 飯田喜俊

ページ範囲:P.1070 - P.1071

 急性腎不全とは,腎機能が急に低下し,尿量が減少して1日400 ml以下になるものをいう,これには以下に述べる場合がある.
 1)腎の組織障害はないが重篤な腎機能障害をきたす場合:著しい腎血管攣縮がみられる.しかし,初期には可逆性である.急性循環不全,たとえば急性下痢,出血,火傷などのため急に血液量が減少し,腎血流量,糸球体濾過値が著しく低下して乏尿をみるのである.

検体の取扱い方と検査成績

血清酵素の定量検査

著者: 玄番昭夫

ページ範囲:P.1072 - P.1073

検査以前に起こっている誤り
 溶血血清 血清中の酵素量はきわめて僅かである.これに対し,血球成分,とくに赤血球中の酵素量は血清と比較すると非常に多量である.いまいくつかの酵素につき,赤血球と血清の量的比を較べてみると図1のようになる.すなわち酸ホス(酸性ホスファターゼ),LDH,GOTなどは赤血球中に血清よりも40-100倍も多く含まれているので,僅かの溶血血清でも真の値より高くでてくる(正誤差).アルギナーゼという酵素にいたっては1000倍も多いので,溶血血清で測定してみても血清の活性値の増加を測定しているのか,あるいは溶血の度合いを測定しているのかわからないことになる.
 これに対してGPTはやや事情が異なる.

緊急室

ショック

著者: 川田繁

ページ範囲:P.1074 - P.1075

 血流量と血管床とのアンバランスによる末梢循環不全の状態--がショックの簡単な定義としてよくいわれることである.ショックの原因は多種多様で,それだけに"ショック"はよく遭遇する問題である.

手術を考えるとき

最近の結核の手術適応

著者: 植村敏彦

ページ範囲:P.1076 - P.1077

化学剤の普及と肺結核手術
 化学剤の普及は,多くの感染性疾患の治療を容易にしたため,手術の必要性を減じさせた.しかし結核性疾患の場合は,化学剤の出現は,「死の門を開く」といわれた混合感染を防止できるのみでなく,抗結核薬の庇護の下では,肺切除のような直達療法も可能となり,手術の適応が著しく拡げられた.例えば,昭和25年から30年頃にかけて,1000床のわれわれの施設で年間700例程度の肺結核の外科療法が行なわれ,その2/3程度は片肺全切除を含めた切除術であった.しかしその後,抗結核剤の増加や,併用療法など使用方法の向上により,内科的治療のみで治癒に達する場合が多くなり,手術例は次第に減じ,最近では年間70例を越えず,しかも肺切除術後の気管支瘻膿胸例の再手術や,感性の結核薬を使い果たして,止むなく胸成術を行なうような例が相当数を占め,切除術は真に必要と考えられるものに限られる傾向となってきた.新しい抗結核剤の出現していくごとに,この傾向は強まって行くものと考えられる.
 しかしながら一方,われわれの施設には,初回治療や再治療に失敗しRFPを含めての総ての抗結核薬を使い果たし,しかも排菌が停止しない患者が100例に近づこうとしている.その排出菌は多剤に高度耐性であるのが普通で,退院不能であるばかりでなく,次第に病巣が拡大して呼吸不全や,大喀血などで不幸な転帰をとるものもあるが,大部分は,新薬の出現に希望を托しながら,10年以上におよぶ療養を続けている.最近結核病棟を閉鎖する施設が増加して,このような状態になった患者の転入が多いので,この種の患者が現在の段階でも増加している.このような同情すべき状態になった患者達の病歴を検討すると,発見や治療の遅れによる者よりも,初回治療に失敗後の薬剤選択の不適正(ことに耐性検査の不十分による)が原因と推定される場合が多い.このようにして,次々と耐性剤を作り,手術の適応の時期を失ってしまった例が大部分である.また,手術を行なってはいるが,範囲が適当でなかったため,残存病巣が後になって悪化した例もある.

小児の診察

小児の腹部

著者: 塙嘉之

ページ範囲:P.1080 - P.1081

はじめに
 下痢・嘔吐などの消化器症状や腹部の膨隆などの訴えがあれば,誰でもすぐに腹部に注意するが,ややもすると腹部に意識が集中しすぎてしまい,他の部位の診察をおこたったり,全身の観察をおろそかにしがちである.
 特に小児では,腹部以外の疾患でありながら,消化器症状や腹部の異常を伴うことが少なくないので,小児を診察する場合には,常に全身の観察をおこたってはならない.

くすり

降圧利尿剤と検査値

著者: 浦壁重治

ページ範囲:P.1082 - P.1083

 降圧利尿剤として最も広く使用されている薬剤はハイドロクロロサイアザイドなどの,いわゆるサイアザイド系利尿剤であるから,主としてこれを中心に使用上の注意点を臨床検査値と対応させながら解説してみたい.もちろん降圧剤・利尿剤いずれの目的で使用するかによって,投与量・投与期間などが異なり,当然副作用の頻度・程度も違ってくるが,本質的には同じなのでここでは区別しないことにする.

洋書紹介

Current Topics in Microbiology and Immunology 56

著者: 渡辺貞 ,   井口義夫 ,   山本正孝

ページ範囲:P.1068 - P.1069

Boguslaski, R. C., Smith, R. S. Mhatre, N. S.;「Bound Biopolymerの酵素学および免疫学における応用」
 本綜説は網羅的よりも,種々の応用実例をあげることに重点をおいたという.初心者が応用を試みようとする時,広範囲に亘る豊富な例が紹介してあるので便利であろう,また,それぞれの分野での最近の綜説がよく引用されていることも特徴であろう.他面,羅列的な記述にならざるをえないため,通読して面白いとは言えないが,止むをえない.
 内容は①酵素結合ポリマー,②抗原結合ポリマー,および③抗体結合ポリマーに大別され,①は,膜モデル,細胞化学的モデル,代謝サイクルモデル,タンパク構造研究などからなっているが,ここでは②と③の免疫学的応用を主として紹介する.まず,抗原を結合した抗体の免疫吸着剤(immunoadsorbent)として,carbodiimideを用いたハプテンセルロース吸着剤,とくにbromoacetyl celluloseの用例が多く,benzylpenicilloyl基,T4ファージ,アルブミン,DNPなどに対する抗体精製例,吸着剤を応用した定量微量分析法も紹介されている、その他アガロース,セフアローズをcarrierとした例もみられる.③の抗体を結合した抗原吸着剤としては,bromoacetyl cellulose,p-aminobenzl-cellulose(リウマチ因子,CRPなどの精製),arninocellulose,Porathらのisothiocyanatophenoxylhydroorypropyl-Sephadexなどの用例,CNBr活性化法(血液型物質,DNP-ペプタイドの分離など),さらに不溶化した抗体を特異的吸着剤としたエールリヒ癌特異抗原の精製などが紹介されている.吸着剤としての応用のほか,抗原または抗体の指示薬(indicator)としての,また免疫原性増強法としての応用,affinity chromatographyや核酸研究への応用などについてもふれている. (渡辺)

私の本棚

—阿部 正和編—"ベッドサイドの症状学",他

著者: 柴田一郎

ページ範囲:P.1085 - P.1085

 私が大学に入学したのは,昭和16年,独ソ戦が始まったため,その時点で店頭にあるもの塚外には絶対に洋書の入手は不能だという時であった.並んだ洋書を買溜めする金もなく,だんだんと店頭から姿を消してゆく洋書を指を咥えながら眺めている切なさはやりきれないものであった.その時の執念が残ったためか,私は医書に限らず,ほしいと思う本は読めもしないのに,無理しても購入する癖がついてしまったらしい.
 最近では医学書の出版も多く,なかなか読むだけの時間も根気もないのであるが,またちょっと開いてみて,内容に失望するものも多いことも事実である.その様な近頃の私の生活の中で,非常に感銘を受けた数冊の本のすすめを述べてみたい.

ある地方医の手紙・14

「ブッ返る!」(3)

著者: 穴澤咊光

ページ範囲:P.1090 - P.1091

W先生
 この前の手紙で,私が,当市から遠く離れた農家で倒れた脳卒中患者を,病院の業務を犠牲にして,1日に何度も患家と病院を往復して診療した話をしました.先生,当然,「なぜ君はそんな無理をするのか.交通不便な患家で倒れた患者なら,少々の無理をしても病院に転送して治療すべきではないか?」と,思われると存じます.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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