文献詳細
文献概要
症例にみる精神身体医学
消化器心身症
著者: 石川中1
所属機関: 1東大・心療内科
ページ範囲:P.1170 - P.1172
文献購入ページに移動消化器症状と抑うつ状態
心身症という病気は,一般的には,身体症状と精神症状の両者を持っていることが多い.心身症という概念が,心理的な因子を持った身体疾患ということなのであるから,それは当然であろう.
またこの身体症状と精神症状の間には,一定の関係があるという乙とも指摘されている.例えば,循環器症状には不安状態が,消化器症状には抑うつ状態が,神経症状にはヒステリーが,それぞれ関係深いことが認められている.このことを逆に見ると,不安状態では動悸,息切れ,めまいなどの循環器症状が起こりやすく,抑うつ状態では,食欲不振,便秘などの消化器症状が生じやすく,ヒステリーの転換症状としては,けいれん,手足の麻痺のような神経系の症状が出やすいのである.
心身症という病気は,一般的には,身体症状と精神症状の両者を持っていることが多い.心身症という概念が,心理的な因子を持った身体疾患ということなのであるから,それは当然であろう.
またこの身体症状と精神症状の間には,一定の関係があるという乙とも指摘されている.例えば,循環器症状には不安状態が,消化器症状には抑うつ状態が,神経症状にはヒステリーが,それぞれ関係深いことが認められている.このことを逆に見ると,不安状態では動悸,息切れ,めまいなどの循環器症状が起こりやすく,抑うつ状態では,食欲不振,便秘などの消化器症状が生じやすく,ヒステリーの転換症状としては,けいれん,手足の麻痺のような神経系の症状が出やすいのである.
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