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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻1号

1974年01月発行

文献概要

今月の主題 新しい臓器相関のとらえ方 臓器相関からみた症候群

肝性昏睡

著者: 山崎晴一朗1

所属機関: 1久留米大内科中検

ページ範囲:P.45 - P.47

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はじめに
 肝性昏睡は重症肝疾患の末期にたどりつく終着駅であるが,決して1つの定まった疾患でなく,種々の異なった原因によって起こるので,きわめて複雑多数な病像を呈するものである.
 それぞれに各因子の占める割合によって異なった像の肝性昏睡を起こすものと思われるが,肝と脳との間に密接な関連性のあることは事実である.肝性昏睡は病因的に激症肝炎や急性中毒による広汎な急性肝壊死のときにみられる肝不全因子の強い型と,肝硬変症の末期に肝実質障害と門脈大循環系短絡形式によってみられる肝不全因子とNH4中毒因子も含まれる型とNH4中毒因子の強い慢性門脈大循環性脳症型とに分けることができる(図1).NH4という単一のもののみで解決できる問題でないと考え,多元的因子として物質代謝面よりNH3による腸管因子のほかに肝源性因子の究明を試み肝脳相関についてのべる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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