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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻1号

1974年01月発行

文献概要

今月の主題 新しい臓器相関のとらえ方 臓器相関からみた症候群

肝脾症候群

著者: 勝沼英宇1

所属機関: 1東医大内科老人科

ページ範囲:P.54 - P.55

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緒言
 肝臓,脾臓はヒト体内臓器のうち,構造,機能が極めて類似し,相互に密接な関係を有する実質臓器として古くから知られているが,肝脾関係を意味すると思われる「肝脾症候群」という用語はほとんど使用されておらず,わずかにDurhamおよびLieber/Olbrichらの症候学辞典にspleen-liver syndromes,Spleno-hepatomegaler Symptornenkornplexとして,Banti's diseaseにおける種々の程度の肝障害と門脈圧亢進を伴う慢性のfibroadenie脾腫と貧血および他血球成分の減少を症状とする症候群(Banti症候群と同義語)を表わすと記載されているのみである.果たしてこれだけで十分なのか,肝脾の臓器相関性の立場から,本症候群を呈する疾患とその病態を検討してみたいと思う.肝脾の相関を考える順序としては以下のようなことがあげられよう.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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