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診療相談室
高血圧患者とKクリアランス
著者: 鳥飼龍生1
所属機関: 1東北公済病院
ページ範囲:P.1321 - P.1321
文献購入ページに移動質問 高血圧を有する患者にKクリアランスを行ないたいと思いますが,その具体的実施方法と臨床的評価の仕方をご教示ください.(岐阜市・Y生)
答 高血圧患者のKクリアランス測定は,原発性アルドステロン症の診断の目的で行なわれる.本症では,血清Kが低いのにかかわらず尿中K排泄量は多い.したがって,本症ではKクリアランス(CK)は高値を示すはずである.しかし通常の測定注により測定したCKは,必ずしも本症を他の疾患から鑑別できるほどには増大していない.たとえば塩路1)によれば,正常者20例で14.8±5.33,本熊性高血圧20例で12・5±5.56,原発性アルドステロン症30例で17.5±6.19m〃分となっている,これに対してチオ硫酸ソーダのような近位尿細管で再吸啄されることの少ないNa塩を負荷した後のCKは,原発性アルドステロン症では著明に上昇し,正常者や他の高血圧性疾患との間で明らかな差を示すのでこの測定は原発性アルドステロン症の診断上に有用と考えられる2).
答 高血圧患者のKクリアランス測定は,原発性アルドステロン症の診断の目的で行なわれる.本症では,血清Kが低いのにかかわらず尿中K排泄量は多い.したがって,本症ではKクリアランス(CK)は高値を示すはずである.しかし通常の測定注により測定したCKは,必ずしも本症を他の疾患から鑑別できるほどには増大していない.たとえば塩路1)によれば,正常者20例で14.8±5.33,本熊性高血圧20例で12・5±5.56,原発性アルドステロン症30例で17.5±6.19m〃分となっている,これに対してチオ硫酸ソーダのような近位尿細管で再吸啄されることの少ないNa塩を負荷した後のCKは,原発性アルドステロン症では著明に上昇し,正常者や他の高血圧性疾患との間で明らかな差を示すのでこの測定は原発性アルドステロン症の診断上に有用と考えられる2).
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