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今月の主題 喘息の本質から治療まで
病態生理からみた喘息
文献概要
気管支喘息とは「気道の過敏性という病因の上に,可逆的な気道狭窄という機能的変化が生じて起こる疾患」1)であり,呼吸困難発作と喘鳴とをその臨床的特徴とする.その病因に関してアレルギー,自律神経の異常,感染,心因,β-adrenergic blockadeなどさまざまな見解が出されているが,一元的な説では全てを説明することはむずかしい.また,その特徴である喘息発作のメカニズムの解明も未だ十分ではないが,現段階では過敏性を有する気管支に特異的なアレルゲンや,非特異的な刺激が加わって,気道平滑筋の攣縮,気道粘膜の浮腫,粘液の増多をきたし,それらが気道に閉塞性の変化をもたらして発作が成立すると考えられている(図1).この稿では喘息発作のメカニズムについて,アレルギー・chemical mediatorを中心に述べてみたい.
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