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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻12号

1974年12月発行

文献概要

今月の主題 喘息の本質から治療まで 喘息の治療

吸入療法のコツ

著者: 大久保隆男1 斉藤芳晃1

所属機関: 1秋田大第2内科

ページ範囲:P.1556 - P.1558

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はじめに
 気管支喘息の治療における吸入療法は,気管支拡張剤などの薬剤を気道に直接作用させ,速効的な効果をもたらすため,喘息発作,とくに軽〜中等度発作時に欠くことのできない治療法である.しかしその使用にあたっては,いくつかのポイントがあり,適切な使用を行わないと十分な効果を発揮し得ない.
 喘息発作の病態は気管支平滑筋のspasms,気管支粘液腺からの極めて粘稠度の高い分泌液の増加および気管支粘膜の浮腫による気道閉塞現象である.そのために呼吸仕事量の増加,肺胞低換気およびその不均等分布をもたらし,臨床的に呼吸困難発作が出現する.また気道分泌液の増加は細菌の培地として気道感染症の原因となり,重症喘息発作の誘因となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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