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雑誌目次

雑誌文献

medicina11巻2号

1974年02月発行

雑誌目次

今月の主題 酸・塩基平衡異常—その日常臨床とのつながり 用語

酸・塩基平衡に使われる用語

著者: 河合忠

ページ範囲:P.154 - P.155

 酸・塩基平衡の異常はなぜ理解し難いのだろうか.いろいろな理由があるであろうが,もっとも大きな問題の1つとして,われわれ医師が使う言葉に普遍性がないことがあげられよう,ある医師の言葉は生命の動きにできるだけ忠実に表現しようとするし,他の医師の言葉は検査データを中心に話を進めようとするわけである.1965年頃から臨床医の間で用語の統一が叫ばれているので,それらを中心にまとめてみよう.

診断

ベッドサイドにおける酸・塩基平衡異常のみかた

著者: 越川昭三

ページ範囲:P.156 - P.157

電解質代謝との関係
 酸塩基平衡異常の臨床を考える場合,最も強調したいことは,酸塩基平衡は電解質代謝の一部だということである.あたりまえのことだと思われるかもしれないが,現実に行なわれていることは必ずしもそうではない.電解質測定と酸塩基平衡の測定が全然別の日に行なわれて,そのデータを用いて,病状を検討するということが日常行なわれているのがその証拠である.血清のNaとClを別の日に測定して患者の電解質代謝を論ずるようなことがあれば誰しも不当と感ずるが,電解質と酸塩基平衡を別々に測定してもあまり問題にされていない.
 酸塩基平衡は電解質代謝の一部であり,HイオンもHCO3イオンも他の電解質と常に相関をもって動いている以上,両者の測定は常に同時に行なわれるべき性質のものである.にもかかわらずそれが分離してしまったのには,次の理由が考えられる.まず血液ガス測定は動脈血を用いることである.採血法が異なること,ここに第1の理由がある.次に測定する装置が異なる.しかも電解質測定は早くから普及し,一方pHメーターの普及はかなり遅れた.このため電解質代謝を論ずるのに,pHやHCO3なしにNaやKだけで論ずる習慣ができてしまった.これが第2の理由である.第3に,酸塩基平衡測定は「血液ガス測定」と呼称され,あたかも呼吸機能検査の一部かのごとく扱われていることにも大きな原因がある.

酸・塩基平衡異常のとらえ方

著者: 飯田喜俊

ページ範囲:P.158 - P.160

 酸・塩基平衡の異常には,いうまでもなく代謝性アシドーシスとアルカローシス,呼吸性アシドーシスとアルカローシスがある.その異常をとらえ,判断するには,ベッドサイドにおける病歴,症状,身体所見のチェック,血液ガス,pHなどの検査およびその評価などが大切である.そして,これらの総合的な判断により,酸・塩基平衡の異常を正しくとらえるのである.
 ベッドサイドにおける診断については,本誌の他の論文で述べられてあるので,ここでは検査所見からどのように判断し,診断するかについて述べる.

酸・塩基平衡の検査

著者: 井川幸雄

ページ範囲:P.161 - P.165

検体(ヘパリン加血液)の嫌気的な取り扱い方
 検体を大気にさらせばCO2ガスは失われ,さらに重炭酸塩の分解も起こる.このため,検体は注射筒内に人れ針の先をふさぎ,冷却して保存するのがよい.試験管内で保存する際は,流パラを1cmの高さにあらかじめ入れておいた試験管底に血液を注人して保存する.しかし流パラにはCO2がかなりとけるので,長時間の保存には不向きである.
 ヘパリンで凝固阻止した検体は放置すると血漿と亦血球の層が分離するので,測定値前に両手掌の間で回転し,よく混和する.

病態

身体における酸・塩基平衡の調節

著者: 和田孝雄

ページ範囲:P.168 - P.169

生体の各種緩衝機構
 体液の水素イオン濃度をある一定のrangeの中に保っていくことが,生命の維持に亜要な機構であることはいうまでもない.したがって,体液のpHの変動の許容範囲は,7.1〜7.6ぐらいとかなり狭い,しかるに健康人が1〜29/体重1kgの蛋白を含む食餌を摂取すると,40〜60mEqの代謝性の酸が生じる,それは,炭水化物や脂質の不完全燃焼により生ずる乳酸やβオキシ酪酸などの存機酸,Sを含むアミノ酸から生ずる硫酸,Pを含むアミノ酸から生ずる燐酸などである.またこれと並んで,炭水化物や脂質の完全燃焼により生ずるCO2が体液中にとけ込んで,炭酸を生ずる.
 生体はこれらの酸に対して,緩衝機構を働かせて,水素イオンを中和させようとする.その中和の仕方としては,図1に見るごとく客種あるが,代謝性の酸と,炭酸に対する場合とで各種の機構の関与の割合が異なっている.

酸・塩基平衡と電解質代謝

著者: 横山剛

ページ範囲:P.170 - P.171

 酸・塩基平衡と電解質代謝でまず問題になるのは,体液pHと血清K濃度との関係である.Scribnerらの実験的臨床的研究からは,pHと血清K濃度との間には負の相関があり,pH0.1に対し血清Kは約0.5mEq/L変化するというが,個々の例では血清K濃度に関与する因子が複雑であり,かならずしもこの値があてはまるとは限らない.しかし,アシドーシスおよびアルカローシスでは図にみるように,細胞内外でのHとNa,Kとのイオン移動が行なわれ,また腎ではNaの再吸収に関してKとHとの間に競合があり,アシドーシスでは尿中へのH排泄増加,K排泄低下が,アルカローシスではH排泄低下,K排泄増加がみられ,この両者によりアシドーシスでは高K血が,アルカローシスでは低K血がみられる.またアシドーシスの際には,細胞内KはHと交換して細胞外に移動し,全体K量はアルカローシスと同様低下している場合が多い.したがって,高度のアシドーシスがあって,しかも血清K濃度が正常の場合には,かなりの全体K量の不足があると判断すべきである.このことは代謝性にしろ呼吸性にしろ,アシドーシスからの回復過程でしばしば高度の低K血が出現することからも窺い知ることができる.

治療

アシドーシスの治療のすすめ方

著者: 塩路隆治

ページ範囲:P.172 - P.173

 アシドーシスの治療法は,その原因,および同時に伴っているさまざまな病態の差異によって著しく異なってくる.したがって,治療法の一般的な原則を立てることが難かしい.各種アシドーシスの治療の実際に関しては,本特集の各論の項を御参照いただきたい.

アルカローシスの治療のすすめ方

著者: 福井俊夫

ページ範囲:P.174 - P.175

はじめに
 酸・塩基平衡障害の治療にあたっては1)原因疾患が何であるかを知り,2)酸・塩基平衡障害をきたした病態生理学的な機序をみきわめ,さらに3)生体の代償作川の程度を推察した上で治療を開始しなければならない.一言でアルカローシスといっても,その原因は多種多様であり,その治療も画一的に行なうべきものではなく原因疾患によって,また症例によって異なるといえよう.

酸性化・アルカリ化液にはどのようなものがあるか

著者: 柴垣昌功

ページ範囲:P.176 - P.177

 酸・塩基平衡の異常は,基礎疾患がよくなると,自ずと軽快することが多い.たとえば,軽症の糖尿病性ケト・アシドーシスでは,インスリンの投与によって糖代謝が改善してくると,とくにアルカリ化液を与えなくともアシドーシスは自然に是正される.頑固な嘔吐や利尿剤の連用で低K血症を伴うアルカローシスが起こったばあいは,酸性化液を与えるよりも,塩化カリウムを補給するだけでアルカローシスが改善される.
 この意味では,いくつかの薬剤が間接的に酸・塩基平衡とかかわりをもってくるが,本稿では対象をしぼって,直接,酸またはアルカリを補給する薬液に限って話をすすめたい.

腎と酸・塩基平衡異常

腎不全

著者: 杉野信博 ,   鈴木潤 ,   下村旭

ページ範囲:P.178 - P.181

はじめに
 代謝により生じた酸を排泄する経路としては,緩衝系(血漿ではHCO3-が主体)により結合された過剰の酸(H+)は,代謝過程を通って(たとえば細胞,組織中にある炭酸脱水酵素〈CA〉によりH++HCO3-→H・HCO3→H2O+CO2)大部分,腎,肺より排泄され,体液は一定の酸・塩基平衡を維持している.最も重要な血液のpHは血中の重炭酸(HCO3-)と炭酸(H2CO3)の比率により定まるもので,この比率は通常20であって,pKが6.1であるから,pHは7.4となり,この値はほとんど動かないように調節されている.
 Henderson-Hasselbalch式

原発性尿細管性アシドーシス

著者: 浦壁重治 ,   高光義博

ページ範囲:P.182 - P.183

 通常,食事を介して1mEq/kg・体重/日の水素イオン(H,酸)が人体に負荷され,これはすべて腎臓によって体外に排泄されている.したがって腎のH排泄障害によってアシドーシスが,排泄過剰によってアルカローシスが生じる.
 ただしカリウム欠乏症,アルドステロン症のような腎外性異常が腎機能に影響を及ぼしてアルカローシスをもたらすような2,3の例外を除けば,原発性の腎疾患で起こる酸・塩雄平衡異常は,そのほとんどすべてがアシドーシスと考えてよい.

慢性透析

著者: 高須照夫

ページ範囲:P.184 - P.185

はじめに
 健康成人にアルカリ剤を負荷して代謝性アルカロージスを作製しようと試みても,血液pHの上昇は一過性で,しかも軽微である.これはまず細胞内外液中の緩衝機構で中和され,さらに呼吸中枢の抑制で肺からのCO2排泄が減少し,また腎からは重炭酸イオンが尿中に排泄されて,体液の酸塩基平衡がすみやかに正常に復元するように調節機構が作用するからである.また反対に,酸の負荷によっても代謝性アシドーシスはなかなか発現しない.緩衝系による中和と同時に,呼吸中枢は刺戟されて肺からのCO2排泄は増加し,また腎尿細管では炭酸脱水酵素の活性亢進が起こって濾過された重炭酸イオンは完全に再吸収され,滴定酸の尿中排泄量は増加し,また尿細管細胞でのアンモニア産生が亢進して尿中アンモニウムイオン排泄量の増加をみる.かくして,負荷された酸はすみやかに処理されて体液の酸塩基平衡異常は是正される.
 以上のように,われわれの体液の酸塩基平衡は,細胞内外液中の緩衝機構による中和作用,肺からのCO2の排泄量増減,および腎からの重炭酸イオン(HCO3-)または非揮発性酸(nonvolatileacids)の排泄で調節され,体液pHの恒常性が維持されている.

心と酸・塩基平衡異常

心不全

著者: 齋明寺央 ,   久保新一郎

ページ範囲:P.186 - P.189

 心不全における酸・塩基平衡1〜3)には,腎不全や呼吸不全を伴わない軽症ないし中等症では,それほど著明な異常を認めないのが普通である.動脈血酸素分圧(Pao2)正常〜軽度低下に伴い,軽い呼吸性alkalosisに傾く場合が多い,重症肺水腫や肺性心の増悪した場合には,hypercapnia(呼吸性acidosis)with hypoxemiaとなる.他方,病態生理と治療,ことに利尿剤によって代謝性alkalosisやacidosisが惹起されることはしばしば経験する.その対策を実地に即して考えたい.
 心不全による肺うっ血は通常,hyperventilationと軽いhypocapniaを伴う.これに対しては心不全に対する通常の治療の他には特別の治療を要しない.

ショック

著者: 隅田幸男

ページ範囲:P.190 - P.191

補正の必要性について
 ショック時の酸塩基平衡の異常は,必ずしも積極的に治療する必要はない.原因除去,そして呼吸と循環に対するきわめて一般的な処置を終了した時点で,さて何かすることはないか?と一息ついてから,それでは酸塩基平衡の補正でもするか,といった具合でよいと思う.
 ショック時の酸塩基平衡の異常は,末梢循環動態と呼吸の障害によって生じる.細胞の好気性代謝の障害により乳酸と焦性ブドウ酸が増加し代謝性acidosisが主体となる.これに,アミノ酸,遊離脂肪酸(NEFA),ケトン体などの増加が加わって,しばしば治療困難な酸塩基平衡異常をかもしだすことは事実である.

呼吸器と酸・塩基平衡異常

実質性肺疾患

著者: 佐々木孝夫

ページ範囲:P.192 - P.193

 全ての呼吸器疾患は呼吸機能障害が高度になると,あるいは疾患が重症になると肺胞低換気となり,CO2の蓄積が起こり,臨床的にしばしば問題となる呼吸性アシドーシスに移行していく傾向がみられる.それまでには酸・塩基平衡調節の実行器としての呼吸器の状態のみならず,調節のアレンジをする中枢機構の変化,腎での代償,代謝系の異常等により,疾患の種類および程度によりそれぞれアシドーシスの色合も異なっている.
 しかしながら治療とも関連し,疾患として重症と考えられる呼吸不全あるいは肺不全として病態をみると,Hypoxiaの状態にあるが,Pco2に関し,正常かあるいは低下している群と,Pco2が高い群とがあることが明らかにされており,呼吸器疾患として,酸・塩基平衡異常アシドーシス,アルカロージス両方の状態が依然として問題とされる.

過換気症候群

著者: 飯田威夫 ,   佐竹辰夫

ページ範囲:P.194 - P.196

はじめに
 過換気症候群(過呼吸症候群,Hyperventilation Syndrome)は,1937年Kerr1)らの記載に始まるが,1950年代にLewis2))らにより体系化され,ほぼ現在の概念が確立された.その後,体液酸・塩基関係,脳循環,呼吸生理などの各学問分野の進歩につれて,現在では,過剰換気から症状発現までのメカニズムのほぼ全容を把握できるまでになっている.

CO2ナルコーシス

著者: 杉田實 ,   大鶴昇 ,   武田俊彦

ページ範囲:P.198 - P.199

はじめに
 肺は生体に必要な酸素を摂取し,最終代謝産物である炭酸ガスを排泄する.さらに炭酸一重炭酸系を介して酸・塩基平衡を調節し,腎とともに生体の内部環境の恒常性の維持遂行のために極めて重要な機能を営んでいる.かかる肺の機能不全は必然的に体内ガス分圧の異常,あるいは酸・塩基平衡の破綻をきたし,さらには各種臓器組織の機能障害を惹起するに至る,その終末像がCO2ナルコーシスである.

Pickwickian Syndrome

著者: 藤本淳

ページ範囲:P.200 - P.201

 Pickwickian Syndromeは,1950年にBurwell5)がCharles Dickensの小説"Posthumous Papers of the Pickwick Club"に出てくるJoeという肥満少年の記述と様相が類似していることから名付けられたものである(図1).

消化器と酸・塩基平衡異常

嘔吐

著者: 長谷川博

ページ範囲:P.202 - P.205

 嘔吐には,非常に興味深い2つの問題点がある,その1つは病態生理学的なもので,大量の嘔吐に際しては低K(低Cl)alkalosisという面白い病態がほぼ必発しており,下痢などによる脱水よりも病態生理学的な異常が強い--腎の濃縮力,EKGにまで変化が及んでいる--ということである.またもう1つは,治療面での問題点であって,嘔吐に対する輸液として市販のbalanced electrolyte solutionを使うと,ほぼ例外なく「逆療法」(間違った治療)になるという点である.
 そこで本稿では,この点に焦点を合わせて,正しい理解と治療を論じてみたいと考える.

下痢

著者: 美濃真

ページ範囲:P.206 - P.207

 酸・塩基平衡異常の直接的な指標は血漿pHであるが,同時にこの調節機能をあらわす指標として炭酸緩衝系がとりあげられる.
 上式の平衡関係において正常時はそれぞれ表1の値が正常値とみなされる.

肝硬変

著者: 飯野四郎 ,   二瓶宏 ,   織田敏次

ページ範囲:P.208 - P.209

 肝硬変患者における酸・塩基平衡障害のうち,最もしばしばみられるのは呼吸性アルカローシスである.とくに,肝性昏睡に陥ったばあいにはその傾向が著しい.しかし,これに代謝性アシドーシスを伴うばあいもあれば,ときには単独に代謝性のアルカローシスあるいはアシドーシスを呈するばあいもみられる.
 これらについて,それぞれの成立機序を述べ,さらにその対策に触れる.

代謝・内分泌と酸・塩基平衡異常

糖尿病性ケトアシドーシス

著者: 和田正久

ページ範囲:P.210 - P.211

発生率と予後
 糖尿病患者におけるケトアシドーシスの発生率は年齢・性別,病型,合併症,治療や養生の良いか悪いか,など種々な条件で変わってくる.
 一般に,若年の患者ないし中年以前に発病したものは,経過中にケトアシドーシスをみる率がかなり高い.しかし,中年以後に発病したものでも,感染などが誘因となってケトアシドーシスを起こすことはしばしばみられる.

内分泌疾患

著者: 折茂肇

ページ範囲:P.212 - P.213

 酸塩基平衡の調節を行なっている主な器官は肺および腎であるが,いろいろなホルモンも直接的または間接的にこれらの器官に作用するので,内分泌疾患においても酸塩基平衡の異常が認められる.しかしながら内分泌疾患において認められる酸塩基平衡の異常は通常軽度であり,それ自身が治療の対象になることは特別な場合を除き少ない.この特別な場合は,いわゆる続発性副甲状腺機能亢進症の範疇に入る腎性クル病で,かかる場合には酸塩基平衡の治療が骨病変の治療に直接つながるので臨床的意義が大きい.これに対して,副腎疾患において認められる酸塩基平衡の障害はあまり治療の対象にならないことが多く,かかる意味では臨床的意義が少ないものといえよう.以上のごとき理由で,本小文では副腎疾患に伴う酸塩基平衡の障害については簡略に止め,主として副甲状腺疾患における障害につき述べたいと思う.

神経系と酸・塩基平衡異常

脳卒中

著者: 松岡茂

ページ範囲:P.214 - P.216

はじめに
 急性期脳卒中症例の呼吸は,その症例の病巣の局在および拡がりによっても差はみられるが,主にhyperventilationを示し,呼吸のpatternとしては,重症例ではcentral neurogenic hyperventiiation,post-hyperventilation apnea,Cheyne-Strokes respirationを呈する症例が多い.その原因としては,第1には病巣の局在,第2には,脳卒中の発作により脳組織内ではanoxia,hypoxiaのためmetabolic acidosisが起こり,lactate,pyruvate等の酸性代謝産物が蓄積される.この酸性代謝産物は血液にとり込まれるよりも,脳の周囲をとりかこむ髄液に移行しやすく,その結果,髄液のpH(HCO3-)が低い値を示すようになる.このようにしてpHの低下した髄液は第四脳室周辺にあるcentral medullary chemoreceptorを刺激し,呼吸は促進される.この結果,血液側ではPCO2の低下をきたし,respiratory alkalosisとなると考えられている.筆者らは臨床例で,発症直後の血液および髄液の酸・塩基平衡がどのようであるのか,また経時的変化,病巣の部位および意識障害との関係について検討してみた.

髄液酸塩基平衡

著者: 田崎義昭

ページ範囲:P.218 - P.219

 髄液は,中枢神経をとりかこんでいるクッションに過ぎないが,中枢神経系の病変を反映しうるよい指標であると考えられていた.しかし1950年,Lausenらが,髄液pHと換気とが密接な関係にあることを報告してより,にわかに髄液酸塩基平衡の生理的意義が注目されるようになった.髄液が脳のextracellular-fluidとほぼ一致し,そのpHが延髄の化学受容体を介して換気調節に関与していることは今日では定説となりつつある1).現在,髄液酸塩基平衡について問題になっている諸点は1)髄液pHを一定に保つための調節機構,2)髄液pHと換気との関係,3)髄液pHと神経症状との関係,4)髄液pHと脳循環の化学的調節機序との関係であろう.これらについては,すでにわが国においてもいくつかの綜説がある2〜4).そこでここでは誌面の都合から,髄液酸塩基平衡と臨床との関連について述べてみたいと思う5)

老人と小児

老人の酸・塩基平衡異常

著者: 加藤暎一

ページ範囲:P.220 - P.221

はじめに
 体内に酸,あるいはアルカリが導入された,あるいは代謝産物として生じた際,体液のpHはまず一過性に体内のbufferで,次いで腎および肺によってこれを排出することによって一定に保つ.有名なHenderson-Hasselbalchの式(ph=6.1+log(BHCO3/H2CO3))で,呼吸性(肺性)調節を受ける分母H2CO3(pCO2)と,腎性調節を受ける分子B+HCO3-の比によってpHは決定されることは衆知の事実である.上述の腎,肺を要めとしたその他homeostasis維持器官の適応能の低下が当然考えられる老人では,pHにいかなる変化をもたらすであろうか,有名なShockらのグループは,各年代層の血液pHと関係する諸量を基準状態で測定している(図1).すなわち加齢とともに,安静時のpHはなお正常範囲内にあるが,低下の傾向を示し,成人の正常値の下限近いpH=7.36になる.したがって,加齢とpHとの関係を理解するには,主に腎と肺の機能がどのような変化を示すかを知ることが必要となる.

小児の酸・塩基平衡異常

著者: 滝田誠司

ページ範囲:P.222 - P.223

 小児は成人に比して,水分,電解質異常および酸塩基平衡異常をきたしやすい.これは,小児の代謝回転がより速いこと,体液調節のための呼吸および腎機能が未熟であること,さらに,体内の恒常性を乱すような,下痢,嘔吐,発熱,呼吸困難等の状態に陥りやすいことによるものである.
 近年,Astrup法が導入され,小児の酸塩基平衡に関する研究は飛躍的な進歩を遂げつつあるが,実地診療上では,従来用いられている簡便なNatelson法によるCO2含量の測定のみによっても,ほぼ充分に酸塩基平衡状態を把握できる場合が多い.

座談会

今日における酸塩基平衡異常の問題—とくに医原性酸塩基平衡異常をめぐって

著者: 浦壁重治 ,   杉田實 ,   美濃真 ,   宮崎正夫 ,   飯田喜俊

ページ範囲:P.224 - P.232

 とかく疎んぜられがちな「酸塩基平衡」であるが,毎日の実地診療にあたっては,これを避けて通るわけにはいかない.ましてや"医原性"の問題が云々されるに及んではなおさらのことである.とくに臨床における「酸塩基平衡異常の諸問題」について,ご経験豊かな関連各分野の先生方に,問題点の所在とその整理をしていただいた.

カラーグラフ 臨床医のための病理学

XII.膵疾患(1)

著者: 金子仁

ページ範囲:P.234 - P.235

 膵は内分泌としてランゲルハンス島よりインシュリンを出し,外分泌として膵液を出す.ラ氏島の障害として最も知られているのは糖尿病である.また,膵炎の原因はまだ完全に解明されていないが,血中アミラーゼが発病後3日以内に上昇するのが特有な所見である.組織学的には脂肪壊死を見る.

グラフ 血管造影のみかた

—その2・腹部—肝・胆道系

著者: 平松京一

ページ範囲:P.237 - P.244

 肝および胆道系疾患の診断にとって血管造影,とくに選択的腹腔動脈造影が有力な検査法となることが決して少なくない,今回はこの領域の動脈解剖と各種疾患の血管像について述べたい.

ベクトル心電図講座・2

左室肥大

著者: 石川恭三

ページ範囲:P.245 - P.250

 左室肥大(Left ventricular hypertrophy:LVH)は多くの疾患により惹起されるので,心電図上にLVHを見い出したからといって,直ちにある特殊の疾患を推測することはできません.しかし,ある患者について,全くその基礎疾患が不明な状態で,このLVHの所見を見い出したならば,少なくともその患者の基礎疾患の診断に関する探索範囲を狭ばめられることは確かです。一方,すでにLVHと診断され,その基礎的な疾患が判明している際にも,心電図を用いてfollow upすることにより,LVHの程度の変化,LVHから両室肥大への進展などの経時的変化を知ることにより,基礎疾患の動きを少なくとも,循環器側からは推測できることは事実であり,臨床的に大きな意義があります.
 LVHは容量負荷(volume overload)にしろ,圧負荷(pressure overload)にしろ,左心室に負荷が長期間かかることにより生じます.容量負荷をきたす疾患としては,大動脈弁閉鎖不全症,僧帽弁閉鎖不全症,心室中隔欠損症などであり,圧負荷をきたす疾患としては,大動脈弁狭窄症,高血圧,大動脈縮窄症などがその代表的なものです.その他にも,甲状腺機能亢進症や高度な慢性貧血などの際にも,心電図上LVHが認められることがあります.

アルコールによる臓器障害・2

アルコールと血液

著者: 日野志郎

ページ範囲:P.251 - P.253

 アルコールの歴史は古いが,それと血液学が結びついたのは比較的新しい.アルコール性肝硬変症に大赤血球性貧血をみた初めはドイツのGram(1884)だといわれ,この貧血を肝硬変症のないアルコール中毒患者にみて栄養との関係を示唆したのはBianco & Jolliffe(1938)だとされている,白血球や血小板への影響が注目されたのはごく最近のことである.
 ヒトのアルコールによる血液学的研究の大部分は慢性アルコール中毒患者についてであって,表題に急性中毒となっていても,ほとんどは慢性中毒患者に断酒した後のことであり,条件にかなりの制約があることはやむをえないにしても,研究結果を判断する際には注意を要する,わが国の血液学領域にはほとんど報告をみない.

図解病態のしくみ

神経2.知覚障害

著者: 本多虔夫

ページ範囲:P.254 - P.255

知覚障害(総論)
 知覚障害にはしびれ,灼熱感,掻痒感,蟻走感,痛みのような自覚的なものから,種々の刺激に対する感受性の亢進(知覚過敏),低下(知覚低下)のように他覚的なものまであり,これらは神経症状としては最も頻度の多いものの1つである.そしてこれを分析し神経系のどこの病巣によるものか,ひいてはどのような病巣によるものかを考察することはその疾患の正しい診断への鍵となることが少なくない.
 知覚刺激は図のようにおよそ3種の伝導路によって伝えられる.すなわち四肢躯幹からの温覚,痛覚は末梢神経—脊髄視床路—視床放線によって,また位置覚,圧覚,振動覚などの深部知覚は末梢神経—脊髄後索—内側絨帯—視床放線によってである.触覚は両者によって伝えられる.顔面からの知覚は三叉神経を経て橋に入り,その中枢ニューロンによって視床,大脳皮質へと伝えられる.知覚障害は上記の伝導路が種々のレベルで侵される時に起こる.

検体の取り扱い方と検査成績

細胞診

著者: 森三樹雄

ページ範囲:P.256 - P.257

検体が検査室にくるまでに起こる因子
 1)患者名のミスラベルによるもの
 2)検体の取り違えによるもの

小児の処置

注射—皮下・筋肉・血管

著者: 巷野悟郎

ページ範囲:P.258 - P.259

 小児の診療にあたっては,母親の協力が必要であるが,同時に小児が医師に対して恐怖心を抱かないように留意することである.
 ところが注射は痛みをさけることができないので,小児がひとたび注射の経験をすると,次回からは診療拒否に出てたいへんである.また診療室での泣き声は,他の小児にも不安感を与えるので,患児と医師の対立が激しくなる.このような不安・恐怖・疼痛の体験が成長期の小児にとってよかろうはずはない.

小児緊急室

けいれん

著者: 加藤寿一

ページ範囲:P.260 - P.262

 けいれんという症状は生体の特異的反応であり,いろいろの基礎疾患に随伴して起こるものであるが,しかし,けいれん症状は,多くの場合,青天の霹靂のごとく突発的に起こり,全身筋群の攣縮や口囲蒼白,チアノーゼなどの呼吸,循環不全の症状をも示し,小児のけいれんを目の前にしばしばみる小児科医でも,その処置に当惑するものである.まして家庭内で起こった場合,家族の狼狽は想像に絶するものがあり,これに対処する医師の,けいれんに対する診断ならびに適切な処置は極めて重要であるといわねばならない.小児のけいれんを診断し,それを治療する場合,以下の項目について予め調査する必要がある.
 1)患児の年齢

婦人の診察

婦人の体温(2)

著者: 橋口精範

ページ範囲:P.264 - P.265

ホルモン投与とBBT
 ホルモン投与をすると,月経周期が乱れるということはよくきかれることである.
 これは,投与する性ホルモン剤と,投与する時期を考えてみることも必要なことといえる.

オスラー博士の生涯・17

ボルチモアに赴任の年—1889

著者: 日野原重明

ページ範囲:P.269 - P.271

 オスラーが,カナダの母校マギル大学を去り,アメリカ最古の名門のフィラデルフィアのペンシルバニア大学に移った後,5年しかたたないうちに,ボルチモアのジョンス・ホプキンス大学に移ったということについて,一体どのような発想でなされたかを推論することは興味のあることである.

診療相談室

ジギタリスの半永久的投与の適応

著者: 太田昭夫

ページ範囲:P.266 - P.266

質問 僧帽弁狭窄,高血圧性心疾患などでジギタリスの半永久的投与を受けているとみられる場合がよくありますが,こういった投与形式の適応としては,どのような場合がありましょうか. (東京都S生)
答 周知のようにジギタリスは心筋収縮力を強めるとともに,直接間接に房室伝導を抑制して徐拍をもたらす.したがって,うっ血性心不全と心房起原の頻拍性不整脈および両者の合併が主な適応となる.ジギを長期にわたって使う必要があるか否かも適応によって決まり,心不全の原因が除去されなければ必然的に半永久的投与をせざるを得ない.具体的には次のような場合が挙げられよう.

歯牙再植術について

著者: 上野正

ページ範囲:P.267 - P.267

質問 小児永久歯の外傷性の完全脱落時の校医としての処置.もう一度もとの創へそう入しても活着するというが,それまでの一般内科・小児科医として,歯科へ送るまでどうしたらよいか,また活着の割り合いおよび治癒までの日数,それまでの安静度,通学の可能性など具体的にご教示ください. (高知市,M生)
答 打撲などの外傷により完全脱臼した永久歯は,その歯槽窩を構成する骨質や周囲歯肉に挫滅的な損傷がない場合,早期に適切な処置を施したうえ,もとの歯槽窩に再植(replantation)し,ある期間,固定,安静を保つと,生着して十分咀囎に堪え,機能を果しうるものである.この歯牙再植術はすでにローマ時代にも,また中世アラビア医学の盛んな時期にも行なわれたといわれ,下って18世紀にはヨーロッパでPar6,Bourdet,Callisenらの記載が残されている1)

話題

今後の腎臓病学の重要課題を示唆—第16回日本腎臓学会総会から

著者: 飯田喜俊

ページ範囲:P.167 - P.167

 第16回日本腎臓学会総会が去る11月15日より3日間,上田泰会長のもとに東京の教育会館において催された.Bricker教授の尿毒症についての招待講演,人島研三教授による腎炎の進行についての特別講演があり,シンポジウムとしては浮腫,腎盂腎炎の2つ,ラウンドテーブルディスカッションとして遺伝性腎炎についての討議がなされた.また,一般演題では299題の演題が3つの会場において発表され,出席者約2000名,なかなかの盛況であった.

診療所訪問

常識的な判断が臨床医学の始まり—高階心臓病クリニック 高階経和先生を訪ねて

著者: 編集室

ページ範囲:P.272 - P.273

 先生は心臓で有名なチュレーン大学のバーチ教授に学ばれていますが,このようなチャンスに恵まれたのは,どんなきっかけがあったのでしょうか.
 高階 私は大学の1年のときからアメリカで学びたいという希望をもっていました.それで,昭和29年に神戸大を出まして,すぐ当時の米軍病院でインターンをやったのです.ちょうどその病院にチュレーン大学の出身で,現在アラバマ大学の内科と病理の教授をしているT.N.Jamesという軍医がきていました.私が,心臓を専門に選んだのは,この先生の心臓の診かたに感心させられたのが,きっかけでした.それ以来この先生とは非常に親しくしていまして,米軍病院のインターンを終えた後も絶えず連絡をとっていました.インターンを終えて阪大の生理でbiochemicalな分野の仕事をしていたときに,ジェームス先生からチュレーン大学のclinical fellowでこないかという誘いがありまして,ニュー・オリンズに行ったわけです.

ある地方医の手紙・20

さまよえる厄病神(1)

著者: 穴澤咊光

ページ範囲:P.274 - P.275

W先生
 結核病棟を一度でも受け持たれた経験のある医師なら周知の事実ですが,結核病棟ほど管理のむずかしく厄介なものはないでしょう.そもそもが自覚症状の乏しい疾患で,大ていの患者は入院後6カ月もすると療養に倦きて,厳格な闘病生活を続ける意志を失いがちなのです.

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

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