文献詳細
文献概要
今月の主題 酸・塩基平衡異常—その日常臨床とのつながり 治療
酸性化・アルカリ化液にはどのようなものがあるか
著者: 柴垣昌功1
所属機関: 1川崎市立井田病院・内科
ページ範囲:P.176 - P.177
文献購入ページに移動 酸・塩基平衡の異常は,基礎疾患がよくなると,自ずと軽快することが多い.たとえば,軽症の糖尿病性ケト・アシドーシスでは,インスリンの投与によって糖代謝が改善してくると,とくにアルカリ化液を与えなくともアシドーシスは自然に是正される.頑固な嘔吐や利尿剤の連用で低K血症を伴うアルカローシスが起こったばあいは,酸性化液を与えるよりも,塩化カリウムを補給するだけでアルカローシスが改善される.
この意味では,いくつかの薬剤が間接的に酸・塩基平衡とかかわりをもってくるが,本稿では対象をしぼって,直接,酸またはアルカリを補給する薬液に限って話をすすめたい.
この意味では,いくつかの薬剤が間接的に酸・塩基平衡とかかわりをもってくるが,本稿では対象をしぼって,直接,酸またはアルカリを補給する薬液に限って話をすすめたい.
掲載誌情報