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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻2号

1974年02月発行

今月の主題 酸・塩基平衡異常—その日常臨床とのつながり

心と酸・塩基平衡異常

ショック

著者: 隅田幸男1

所属機関: 1国立福岡中央病院・心臓血管外科

ページ範囲:P.190 - P.191

文献概要

補正の必要性について
 ショック時の酸塩基平衡の異常は,必ずしも積極的に治療する必要はない.原因除去,そして呼吸と循環に対するきわめて一般的な処置を終了した時点で,さて何かすることはないか?と一息ついてから,それでは酸塩基平衡の補正でもするか,といった具合でよいと思う.
 ショック時の酸塩基平衡の異常は,末梢循環動態と呼吸の障害によって生じる.細胞の好気性代謝の障害により乳酸と焦性ブドウ酸が増加し代謝性acidosisが主体となる.これに,アミノ酸,遊離脂肪酸(NEFA),ケトン体などの増加が加わって,しばしば治療困難な酸塩基平衡異常をかもしだすことは事実である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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