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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻2号

1974年02月発行

文献概要

今月の主題 酸・塩基平衡異常—その日常臨床とのつながり 神経系と酸・塩基平衡異常

髄液酸塩基平衡

著者: 田崎義昭1

所属機関: 1北里大・内科

ページ範囲:P.218 - P.219

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 髄液は,中枢神経をとりかこんでいるクッションに過ぎないが,中枢神経系の病変を反映しうるよい指標であると考えられていた.しかし1950年,Lausenらが,髄液pHと換気とが密接な関係にあることを報告してより,にわかに髄液酸塩基平衡の生理的意義が注目されるようになった.髄液が脳のextracellular-fluidとほぼ一致し,そのpHが延髄の化学受容体を介して換気調節に関与していることは今日では定説となりつつある1).現在,髄液酸塩基平衡について問題になっている諸点は1)髄液pHを一定に保つための調節機構,2)髄液pHと換気との関係,3)髄液pHと神経症状との関係,4)髄液pHと脳循環の化学的調節機序との関係であろう.これらについては,すでにわが国においてもいくつかの綜説がある2〜4).そこでここでは誌面の都合から,髄液酸塩基平衡と臨床との関連について述べてみたいと思う5)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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