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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻3号

1974年03月発行

文献概要

今月の主題 貧血の現況 特異な経過をとった貧血例

行軍血色素尿症

著者: 川口尚志1 川田健一1

所属機関: 1東医歯大・第1内科

ページ範囲:P.338 - P.339

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 いわゆる行軍血色素尿症は過激なランニングや行進後にみられ,運動中のみに起こる一過性の血管内の溶血発作による.本症の報告例は本邦では少なく,欧米での報告では白人男子に多く,女子についての報告もあるがきわめてまれとされている1).本症における赤血球異常は認められていなく,家族性に,また,小児期に発症しないことから,多くの後天性溶血性疾患と同様にその溶血機序として赤血球外因子が考慮され,Davidson2)はランニング後に本症をみた患者では足底部への物理的傷害が強いことから,本症は足底部での外傷性溶血に基づくことを証明している.筆者らは剣道練習後に血色素尿をみる本症3例を経験し,若干の知見を得たのでその中の1症例を中心に検討し得た成績について述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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