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文献概要
今月の主題 高脂血症の意味するもの 測定値
⑨血清脂質の正常値と生理的変動
著者: 置塩達郎1
所属機関: 1大阪府立成人病センター臨床化学科
ページ範囲:P.454 - P.455
文献購入ページに移動はじめに
血清脂質の測定は重要な検査であるが,たとえばコレステロールの正常値として報告記載されているものをみれば千差万別で,これほど違うものかと驚かされる位である.そのため正常値がどうして決められたかという根拠,また正常値とは一体何なのかという問題にまでさかのぼらなければならないことになる.
性,年齢別に「正常者」の集団の「正常値」を計算することはできる.しかしほんとうに正常者の集団なのか,母集団は同じなのかという問題,また個人である患者に集団の正常値をあてはめることに無理はないだろうかという疑問もあろう.さらに「正常値」が必ずしも「望ましい値」であるとは限らない.一方,臨床家にとって判定の基準が必要なことはいうまでもない.
血清脂質の測定は重要な検査であるが,たとえばコレステロールの正常値として報告記載されているものをみれば千差万別で,これほど違うものかと驚かされる位である.そのため正常値がどうして決められたかという根拠,また正常値とは一体何なのかという問題にまでさかのぼらなければならないことになる.
性,年齢別に「正常者」の集団の「正常値」を計算することはできる.しかしほんとうに正常者の集団なのか,母集団は同じなのかという問題,また個人である患者に集団の正常値をあてはめることに無理はないだろうかという疑問もあろう.さらに「正常値」が必ずしも「望ましい値」であるとは限らない.一方,臨床家にとって判定の基準が必要なことはいうまでもない.
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