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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻4号

1974年04月発行

今月の主題 高脂血症の意味するもの

どのような時,高脂血症がみられるか

⑱肝・胆・膵疾患と高脂血症

著者: 深沢俊男1

所属機関: 1岐阜大・第1内科

ページ範囲:P.480 - P.481

文献概要

アルコール性脂肪肝
 急性,慢性を問わず,アルコールにより脂肪肝・高脂血症の起こることはよく知られている.増加している脂質は主にトリグリセリド(TG)で,慢性アルコール飲用老にはFredrickson IV型27%,V型8%,計35%に高脂血症がみられている.現在,肪脂肝の診断は肝生検が最も確実とされているが,化学的検査としてBSP, GOT, GPTの異常が指摘されており,とくにこれら所見を組み合わせると診断率は50%以上になるという(Devenyiら,1970).われわれはこれらの所見に加えて,高TG血症あるいはPre-β帯の増加のある症例に脂肪肝をしばしば見出している.
 高脂血症の原因としては,アルコールによるリポ蛋白リパーゼ(LPL)活性の低下が報告されているが,ヒト・動物ともにアルコール高脂血症でのLPL活性の低下を認めない報告が多く,アルコールにより,肝からの脂質流出増加が実験的に確かめられている(Baraonaら,1973).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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