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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻4号

1974年04月発行

文献概要

今月の主題 高脂血症の意味するもの 高脂血症の管理

㉕食事による管理

著者: 秦葭哉1

所属機関: 1慶大内科

ページ範囲:P.496 - P.497

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高脂血症における食事性脂質の役割と食事療法の適応
 高脂血症を発生させる因子として,現在,遺伝,加齢,代謝疾患,環境,とくに食事があげられている1).これらの諸因子のうち,食事性脂質は①軽症ないし中等症の高脂血症の原因である場合が多く,②代謝性疾患に続発した高脂血症を修飾,増悪し,③遺伝性家族性高脂血症の顕現化と修飾をする,つまり,食事性脂質は,あらゆる型の高脂血症の病理発生に関連した要因で,高脂血症の是正にはどうしても無視することのできない役割をもつ.
 なかでも食事療法がもっとも必要で,しかも多くの場合有効なのは,原病のない中年者の空腹時血清総コレステロール220〜300mg%,トリグリセライド130〜300mg%程度の軽症ないし中等度の高脂血症Type IIa,IIb,IVで,これが第一の適応である,この種の高脂血症は,食事性脂質の過剰摂取により発症している場合が多いからである.またこの種の高脂血症は例数も多く,食事療法という薬物以外の生理的摂取物のコントロールだけで治療できれば,それは患者にとって極めて有利なことといわなければならない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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