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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻4号

1974年04月発行

今月の主題 高脂血症の意味するもの

高脂血症の管理

㉖薬物による管理

著者: 鵜澤春生1

所属機関: 1熊本大体質研

ページ範囲:P.498 - P.499

文献概要

薬剤効果に対する評価の現況
 高脂血症に血中脂質を下げるような薬剤を投与するにあたって,薬剤の効果に対する評価の現況を知っておく必要があろう.高脂血症が動脈硬化性疾患のリスク因子のひとつであることが明らかとなってから,この10数年に登場した薬剤は枚挙にいとまがない.それではこれらの薬剤で上昇している血中脂質を管理した場合,心筋梗塞や脳梗塞などのmorbidityやmortalityがどのようになるであろうか.疑問は平凡であるが,解答は困難である.
 ひとつの理由として,この種の疾患のnaturalhistoryの実態がまだ明確でないこともあろう.しかしこのような問題に対して,英米ではすでに大規模な研究を行なっている,それをみると,薬剤の有効性を客観的に評価するため統計学者をも含むproject teamを作り,二重盲検法,matchedpairの選択などを含む厳密な研究計画,3桁から4桁の対象人口で,期間も数年から10数年にわたる大規模なものである.しかもこれらの成績は,発表者によって必ずしも一致していない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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