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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻6号

1974年06月発行

文献概要

今月の主題 自己免疫疾患の臨床

臨床的に用いられる遅延型アレルギーの検査

著者: 大藤真1

所属機関: 1岡山大第3内科

ページ範囲:P.722 - P.725

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はじめに
 遅延型アレルギー,すなわち細胞性免疫cell mediatedimmunityの検査法としては,長い間ツベルクリン反応,DNCB皮膚試験によるin vivo assayが主に行なわれてきた.しかるに1962年,George and Vaughan1)がmacrophage migration inhibition testを発表し,本法が上記皮膚反応とよく相関することが知られて以来,本法は細胞性免疫のin vitro assay systemとして高く評価され,近年は世界的に広く臨床面への応用が開発されてきている.
 すなわち,ツベルクリンやジフテリヤ毒素によって感作されたモルモットの腹腔滲出細胞のin vitroでの毛細管ガラス管よりの遊出が,特異抗原の添加によって抑制されることが,GeorgeらやDavid2)らによって発見された.この現象はその後,モルモットの腹腔滲出細胞中に含まれる少数の感作リンパ球が特異抗原と反応して産生放出する可溶性物質によって,同じ滲出液中の大多数を占める非感作のmacrophageの遊走が阻止されるために起こる現象であることが明らかにされた.この可溶性物質はmacrophage migration inhibition factor(MIF)と呼ばれ,分子量は3万5000〜5万5000の糖蛋白であることも知られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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