文献詳細
文献概要
今月の主題 自己免疫疾患の臨床
臨床的に用いられる遅延型アレルギーの検査
著者: 大藤真1
所属機関: 1岡山大第3内科
ページ範囲:P.722 - P.725
文献購入ページに移動はじめに
遅延型アレルギー,すなわち細胞性免疫cell mediatedimmunityの検査法としては,長い間ツベルクリン反応,DNCB皮膚試験によるin vivo assayが主に行なわれてきた.しかるに1962年,George and Vaughan1)がmacrophage migration inhibition testを発表し,本法が上記皮膚反応とよく相関することが知られて以来,本法は細胞性免疫のin vitro assay systemとして高く評価され,近年は世界的に広く臨床面への応用が開発されてきている.
すなわち,ツベルクリンやジフテリヤ毒素によって感作されたモルモットの腹腔滲出細胞のin vitroでの毛細管ガラス管よりの遊出が,特異抗原の添加によって抑制されることが,GeorgeらやDavid2)らによって発見された.この現象はその後,モルモットの腹腔滲出細胞中に含まれる少数の感作リンパ球が特異抗原と反応して産生放出する可溶性物質によって,同じ滲出液中の大多数を占める非感作のmacrophageの遊走が阻止されるために起こる現象であることが明らかにされた.この可溶性物質はmacrophage migration inhibition factor(MIF)と呼ばれ,分子量は3万5000〜5万5000の糖蛋白であることも知られた.
遅延型アレルギー,すなわち細胞性免疫cell mediatedimmunityの検査法としては,長い間ツベルクリン反応,DNCB皮膚試験によるin vivo assayが主に行なわれてきた.しかるに1962年,George and Vaughan1)がmacrophage migration inhibition testを発表し,本法が上記皮膚反応とよく相関することが知られて以来,本法は細胞性免疫のin vitro assay systemとして高く評価され,近年は世界的に広く臨床面への応用が開発されてきている.
すなわち,ツベルクリンやジフテリヤ毒素によって感作されたモルモットの腹腔滲出細胞のin vitroでの毛細管ガラス管よりの遊出が,特異抗原の添加によって抑制されることが,GeorgeらやDavid2)らによって発見された.この現象はその後,モルモットの腹腔滲出細胞中に含まれる少数の感作リンパ球が特異抗原と反応して産生放出する可溶性物質によって,同じ滲出液中の大多数を占める非感作のmacrophageの遊走が阻止されるために起こる現象であることが明らかにされた.この可溶性物質はmacrophage migration inhibition factor(MIF)と呼ばれ,分子量は3万5000〜5万5000の糖蛋白であることも知られた.
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