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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻7号

1974年07月発行

文献概要

今月の主題 肝硬変—今日の視点 肝硬変の問題点

アルコールは肝硬変の原因となりうるか

著者: 藤沢洌1

所属機関: 1慈恵医大第1内科

ページ範囲:P.850 - P.853

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 酒客が脂肪肝や肝硬変を伴いやすいことからアルコール性肝障害の存在が注目されてすでに久しいが,これがはたしてアルコール自体の肝毒性によるものであるか,あるいは酒客にみられる食事量の低下ないしは食事組成のかたよりによるものであるかについては,いまだ明確な結論が得られていない.最近アルコール性肝障害の発症に栄養障害は副次的な役割を果たすにすぎないとして,この論争に終止符を打とうとする意見もあるが,問題はそのように単純ではない.ここではアルコールの肝毒性の問題,常習大酒家にみられる脂肪肝と肝硬変の発症頻度のひらき,肝硬変の前駆病変としてのアルコール性肝炎などの角度から,与えられた表題に対し私見をのべる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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