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文献概要
今月の主題 肝硬変—今日の視点 肝硬変をどう扱うか
腹水の治療
著者: 原田尚12
所属機関: 1独協医大内科 2三井記念病院内科消化器センター
ページ範囲:P.892 - P.893
文献購入ページに移動 腹水は肝硬変症の重篤な末期症状の1つであり,食道静脈瘤からの出血,肝腎症候群,腹膜炎などにひきつづいて出現することが多い.肝硬変症の予後を左右する因子として腹水の有無は大いに重要であり,筆者の報告1)では肝硬変症132例中有腹水群は1年以内に33%,3年以内に52%が死亡するのに対し,腹水(-)群の死亡率は1年以内に12%,3年以内に23%と著しい差が認められている.
腹水貯溜の原因としては,①門脈高圧症,②低アルブミン血症,③腎尿細管の再吸収障害,④腎の高アルドステロン効果,⑤エストロジェン増加などがあげられるが,通常これらは単独でくることはなく,いくつかの相乗作用によるものと思われている.したがって,肝硬変症末期における本症状の治療はきわめて複雑で困難なことが多い.
腹水貯溜の原因としては,①門脈高圧症,②低アルブミン血症,③腎尿細管の再吸収障害,④腎の高アルドステロン効果,⑤エストロジェン増加などがあげられるが,通常これらは単独でくることはなく,いくつかの相乗作用によるものと思われている.したがって,肝硬変症末期における本症状の治療はきわめて複雑で困難なことが多い.
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