文献詳細
文献概要
検体の取り扱い方と検査成績
感受性検査
著者: 小林章男12
所属機関: 1千葉大検査部 2千葉大第1内科
ページ範囲:P.942 - P.943
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検査室では患者の病状をみていないので,分離された菌から病原菌を選び,感受性検査を行なう際,安全率をかけて多少病原菌としては疑わしくとも感受性検査を行なってしまう.たとえば,尿で104/ml以上の菌が分離されれば,また痰から緑色連鎖球菌,ナイセリヤ属,非溶血連鎖菌以外の菌がかなり多数でた場合も一般に病原菌とみなす.血液,髄液,膿からは菌が分離されさえすれば,ふつう病原菌として感受性検査を行なう.したがって,臨床医は感受性検査の行なわれた菌をすべて病原菌とみなすことなく,必ず患者の病状,検体採取の事情も考えて病原菌かを自ら決定し,感受性検査成績を利用すべきである.漫然と検査成績を信じ,抗菌剤を乱用すべきでない.
検査室では患者の病状をみていないので,分離された菌から病原菌を選び,感受性検査を行なう際,安全率をかけて多少病原菌としては疑わしくとも感受性検査を行なってしまう.たとえば,尿で104/ml以上の菌が分離されれば,また痰から緑色連鎖球菌,ナイセリヤ属,非溶血連鎖菌以外の菌がかなり多数でた場合も一般に病原菌とみなす.血液,髄液,膿からは菌が分離されさえすれば,ふつう病原菌として感受性検査を行なう.したがって,臨床医は感受性検査の行なわれた菌をすべて病原菌とみなすことなく,必ず患者の病状,検体採取の事情も考えて病原菌かを自ら決定し,感受性検査成績を利用すべきである.漫然と検査成績を信じ,抗菌剤を乱用すべきでない.
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