icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

medicina11巻9号

1974年09月発行

雑誌目次

今月の主題 腎疾患のトピックス

腎疾患最近の話題から

著者: 上田泰

ページ範囲:P.1098 - P.1100

 Nephrologyの研究の進歩は依然としてハイピッチで続けられている.これらのなかから限られた誌面でなにを話題として取り上げるかについては困難な問題があるが,ここでは臨床に関連の深いもののいくつかを選び,以下略述する.

腎疾患におけるホルモンの役割

Na利尿ホルモン

著者: 水越洋

ページ範囲:P.1102 - P.1103

はじめに
 体液量は主として腎によるNaとfree waterの排泄が合理的に行なわれることによって調節されている.口渇による水の摂取,下垂体後葉からのADHの分泌,ヘンレー上行脚におけるNa再吸収に基づく髄質の滲透圧勾配,および集合管からのfree waterの再吸収から成る体液滲透圧調節系が正常に機能しているときには体液量はNa排泄調節系によって一義的に調節されることになる.通常,ある病態(尿崩症,syndrome of inappropriate ADH secretion)を除けば滲透圧調節系は正常に働いていることから,体液量の調節はNa代謝調節系によって行なわれていると考えてよい.
 1960年てうまではNa排泄の調節は糸球体濾過(GFR)とアルドステロンの2因子によって行なわれるものとされていたが,de Wardenerら1)により生理食塩水負荷時のNa利尿がGFRおよびミネラロコルチコイドの変化のみでは説明しえないてとが報告されて以来,第3の因子の存在が予想されている.

プロスタグランディン

著者: 小沢幸雄

ページ範囲:P.1104 - P.1105

 Prostaglandin(以下PGと略)が降圧物質として認められたのは,1935年の昔であるが,腎臓でのPGの存在意義が注目を浴びるようになったのは,1956年Leeが家兎の腎髄質からmedulinと呼ぶ降圧物質を抽出し,PGと同定したことに始まる.これにより腎除去性高血圧との関係や降圧作用,腎血行動態に対する効果および水電解質作用が注目されるようになった.しかし内因性PGの微量測定は漸くその緒についたばかりで,腎疾患におけるPGの動向は今後の課題といえよう.

エリスロポエチン

著者: 高久史麿

ページ範囲:P.1106 - P.1107

エリスロポエチンについて
 エリスロポエチンは赤血球の産生を調節している体液性の因子であり,いろいろな点でホルモンとしての性格を有している.その性質はムコ蛋白質で,最近の検索から分子量は46,000であると報告されている.正常ヒトあるいは動物の血中,尿中には微量ではあるがエリスロポエチンの存在が証明されており,抗エリスロポエチン抗体を使った動物実験の結果から,正常の赤血球産生はすべてエリスロポエチンの支配下にあり,エリスロポエチンの存在なしには赤血球の生成の行なわれないてとが証明されている.この血中,尿中のエリスロポエチン値は緊急事態,たとえば急性の貧血症や低酸素状態の時に著しく増加して赤血球の産生の亢進がおてってくる.
 エリスロポエチンの産生には以下のべる如く腎臓が密接に関連しており,そのため腎の障害時におけるエリスロポエチンの動態が問題になっている.

レニン・アンジオテンシン

著者: 河野剛

ページ範囲:P.1108 - P.1109

 腎疾患においては,浮腫,高血圧,電解質代謝異常の中のいくつかがたいていみられる.したがって,renin-angiotensin-aldosterone系がこれらといかなる関係にあるかが臨床家の大きな関心となっている.そてで,本稿では主要な腎疾患14種をあげて,それぞれにおける浮腫,高血圧の有無,血漿renin活性(PRA)とその増加刺激に対する反応態度,aldosteroneの分泌量(SRA)ないし血漿中濃度(PA)についてまとめてみた.以下にその要点をのべる.また,表にそれらを総括した.

腎炎の分類

内科の立場から

著者: 大野丞二

ページ範囲:P.1110 - P.1112

臨床の立場からの腎炎分類の歴史
 臨床の立場から見た腎炎の分類に関しては,古くはVolhardおよびFahr(1914)1),Longcope(1937)2),Ellis(1942)3)らの分類が古典的価値を有し,Elhsの弟子のWilsonがEllis分類を修飾してWilson分類(1967)4)を発表し,急性発症を示さないI型腎炎を加えたが,これらの分類が臨床的には急性腎炎・慢性腎炎・ネフローゼ症候群の概略の位置づけには役立っても,種々雑多な原因により惹起する急性および慢性腎炎の病因の解析にはあまり役立たず,腎炎の合理的分類をいかにすべきかは腎臓病学にたずさわる者にとって最大の関心事であり,かつ最も困難な命題である.病理組織学的に1966年New Yorkで行なわれたNomenclature,Definition & Classification of Renal Diseaseのカンファレンスで糸球体病変を中心に新しい病理学的分類が試みられ,これが前進の第一歩となり,臨床的にもてれをある程度取り入れた大島分類5)が1968年大島研三教授により発表され,本邦では主としてこの分類に準拠して疾患分類が行なわれている現状である(表1).

病理の立場から

著者: 竹内正 ,   森吉臣

ページ範囲:P.1113 - P.1115

 Bright1)が腎臓病研究の基礎を築いて以来,腎臓病に関する多くの研究がなされ,電子顕微鏡,螢光抗体法の導入によりその全貌が明らかにされつつある.しかし反面名称の混乱を招いている現状である.そこで各項目でこの問題をとりあげ,移植腎,ネフローゼを含めて糸球体病変について特徴的形態変化を記載し,最近の知見をつけ加えた.

グラフ

腎盂造影の読み方

著者: 小磯謙吉

ページ範囲:P.1116 - P.1120

はじめに
 腎盂撮影法は泌尿器科ばかりでなく,内科,外科,婦人科,その他の臨床領域における尿路診断法として極めて優れた方法であり,今日これらの領域において頻用されている.
 腎盂撮影法には静注性(排泄性)腎盂撮影法(intravenous, excretory pyelography),逆行性腎盂撮影法(retrograde pyelography),順行性腎盂撮影法(antegrade pyelography)がある.

腎炎の成り立ち

細胞性免疫の立場から

著者: 波多野道信 ,   松本紘一

ページ範囲:P.1121 - P.1125

 ヒトの糸球体腎炎の発症ないしは疾病進行には免疫現象が大きく関与していることが想定される多くの論拠があり,実際にはこれらの免疫異常と,これを基盤としておこった組織障害,あるいは種々の代謝異常に基づく生体の病態生理学的変調がこれに加わり,糸球体腎炎という臨床像を形づくっているものと思われる.
 一般にヒトあるいは実験動物にみられる免疫反応には,流血中の血清抗体に依存する体液性免疫humoral immunityと,マクロファージを含む生きた感作リンパ系細胞(主として胸腺依存型リンパ球)が直接関与しておこる細胞姓免疫cell-mediated immunity(遅延型過敏症)とが考えられているが,このうち細胞性免疫の腎炎の発症および進展に関しては未だ充分に究明されたとはいえない.

ウイルス学の立場から

著者: 木下康民 ,   和田十次 ,   角田坦

ページ範囲:P.1126 - P.1127

 腎炎患者について,咽頭培養や溶連菌の血清反応検査を行なってみると,溶連菌感染と関連しない腎炎があり,一方,経過中にウイルス疾患の合併によって腎疾患が影響をうけることは臨床的にしばしば経験することである.このような事実から,腎炎とウイルス感染の関連が問題となる,以下に,ウイルス感染による腎炎の諸相と動物実験による解析について述べる.

血液凝固の立場から

著者: 風間睦美

ページ範囲:P.1128 - P.1129

はじめに
 腎炎の成り立ちに血液凝固が関与していることは,完成した腎炎組織の糸球体を中心としてしばしばフィブリン沈着が認められることからも明らかである.さらに実験的にトロンボプラスチンやLiquoidという物質を動物に静注すると,組織学的にも糸球体腎炎ときわめて類似した腎障害を作ることが可能であり,またかかる実験動物あるいは実際の腎炎患者に対してヘパリンやワーファリンの如き抗凝血薬,あるいはジピリダモールの如き血小板凝集能抑制剤を投与すると腎障害を阻止し得ることから,腎炎の成り立ちに凝固機能がより積極的な役割を果たしていることが考えられる.
 腎炎の発現には現在免疫学的機序が考えられているが,その成り立ちを凝血学的にみるならば,問題点は腎糸球体を発現の場とする抗原抗体反応に際し血液凝固が如何に触発されるかということと,いったん形成された血栓が腎組織内でどのように成長し,かつ処理されるかという2点に要約されよう.ここでは腎炎の糸球体に形成される微小血栓形成の過程を,止血機序の要因,すなわち血管壁,血小板および凝固と線溶能の3者の共働作用として考えてみたい(図参照).

腎不全の問題点

Uremic toxins

著者: 中川成之輔 ,   山田多啓男

ページ範囲:P.1132 - P.1133

問題の所在
 尿毒症という病名が示すように,腎機能の荒廃によって出現する諸症状を,尿中に排泄されない物質の蓄積によるものと考えるときに,そのような物質をuremic toxin(s)という.腎不全患者をきわめて素朴な態度で観察するとき,このような発想をするのはむしろ自然であるかもしれない.
 ところが,非生理的に腎不全患者の血中から見出された物質の毒性を証明するのは必ずしも容易なことではない.さらに,量的にはもっとも多く,日常の臨床の場において腎不全進展の指標とされているureaやcreatinineとの尿毒症状との直接的関連性はほとんど否定されているうえ,水・電解質異常や酸塩基平衡の異常で多くの症状が説明可能であるため,ひところはuremic toxinというといささか古色蒼然たる発想という感じがしたものである.

腎不全とカルシウム代謝

著者: 大畑雅洋 ,   藤田拓男

ページ範囲:P.1134 - P.1135

 ヒトでカルシウム恒常性を保つ主要なものは副甲状腺ホルモン(以下PTHと略称),ビタミンD(V. Dと略称),およびカルチトニンであるが,腎不全のカルシウム代謝異常で主役を演じるのは,PTHとV. Dの2つである.裏返していえば,腎はPTHの重要な標的器官であり,またV. Dの最終活性代謝産物の産生器官であるので,てのことがとりもなおさず腎実質障害時のカルシウム代謝と深く関係することになる.そうしてこのカルシウム代謝異常による主たる臨床発現は骨のジストロフィー(osteodystrophy)であるといえよう.人工透析法の進歩により,腎不全患者の長期生存が可能となるにつれ,カルシウム代謝異常の問題は一層重要性を増し,解決をせまられている.一方,こて数年でV. Dの代謝経路の解明に大きな飛躍がみられて,腎不全のときの異常なカルシウム代謝のある部分を是正するのに合成V. D誘導体が用いられる日は遠くないであろう.

長期透析療法の問題点—血管障害を中心に

著者: 三村信英 ,   原茂子 ,   鈴木好夫

ページ範囲:P.1136 - P.1137

 長期慢性透析療法患者の尿毒症による死亡が激減した現在,治療上の問題点は合併症としての血管障害,カルシウム(以下Caと略す)代謝障害や末梢神経障害など,代謝異常に基づくものがあげられるようになった.
 末梢神経障害は,多くの場合透析療法によって改善されるが,Ca代謝障害に基づく骨障害と軟部組織への石灰沈着は長期になるにつれて増強し,また血管障害は心筋硬塞,脳血管障害などによる直接死因と関係があり,今後の慢性透析患者の予後を左右する最大の問題点となるであろう.今回は透析患者の血管障害を中心にして,Ca代謝障害の一部分症状としてのvascular calcificationなどについて取り上げてみる.

腎移植の適応と成績

著者: 小高通夫 ,   岩崎洋治

ページ範囲:P.1138 - P.1140

 慢性腎不全にて透析療法を受ける患者数は増加を続け,1973年12月31日現在において6,000名を越えた1).しかもこれら患者群には,移植希望者が約16%,1,000名前後あり,今後これらの希望者を好成績をもって治療していく体制を必要としてきている.とくに希望者中donorのある生体腎移植よりも死体腎移植希望者が多いので,良き移植チームと,良き透析チームが車の両輪の如く回転し,より安全に,より良い成績を挙げることが切望される時期である.

腎疾患の新しい病像

尿細管性アシドーシス

著者: 塩路隆治

ページ範囲:P.1142 - P.1143

定義
 物質代謝の結果,体内に生じた酸は,CO2として肺から出される炭酸を除いては,すべて尿細管におけるH分泌によって排泄される.腎性アシドーシスは機能しているネフロンの数の減少によっても,またネフロン数の減少を伴わない尿細管レベルでのH分泌障害によっても生じうる.前者は尿毒症性アシドーシスと呼ばれ,GFRの低下が特徴であり,後者は尿細管性アシドーシスrenal tubular acidosis(RTA)と呼ばれ,尿pHの低下障害が特徴である.RTAはその障害部位によって近位尿細管性アシドーシスproximal RTAと遠位尿細管性アシドーシスdistal RTAとに分けられる.

溶血性尿毒症症候群

著者: 北川照男

ページ範囲:P.1144 - P.1147

はじめに
 1955年,Gasserら1)は,胃腸炎のあとに溶血性貧血,栓球減少をきたし,腎不全で死亡した5例の患児を溶血性尿毒症症候群として報告した.その後,同様な症例が内外で多数報告されるようになった2,3)が,わが国では1967年山本ら4)が本症を最初に報告した.しかし,植田ら5)はGasserらが報告する以前の1954年に,両側性腎皮質壊死を直接死因とする特発性後天性溶血性貧血として本症と思われる一症例を詳細に報告しており,注目すべきことと思われる.
 ここに,その2例の臨床所見を簡単に述べて,問題と点る点を指摘したい6)

Goodpasture症候群

著者: 大沢源吾

ページ範囲:P.1148 - P.1149

 Goodpasture症候群は肺出血と糸球体腎炎とを基本病像とし,免疫学的には抗基底膜抗体に基づく病変とされている.1919年にGoodpastureがinfiuenza流行時に,持続性の喀血,貧血,両側肺浸潤を伴い,急速に増悪し,剖検で肺胞腔出血と増殖性糸球体腎炎を示した18歳男子例を記載したのがはじめで,1958年にStantonらがその特異な臨床豫と組織所見から独立疾患としてGoodpasture症候群と呼ぶことを提唱した.以来,報告数が急増し,最近,抗基底膜抗体と糸球体および肺胞壁の基底膜との反応による障害であることが認められるに至った.

Mesangial IgA, IgG deposits腎炎

著者: 酒井紀 ,   山県正夫

ページ範囲:P.1150 - P.1151

 螢光抗体法が腎生検材料の検索に用いられるようになってから,腎疾患は質についての検索がさかんとなり,病因の解明にも重要な手がかりが得られるようになってきた.1969年,Bergerは糸球体のmesangiumにIgAが特異的に沈着する一群の糸球体疾患に"Nephropathy with mesangial IgA, IgG deposits"と名づけ,ての疾患が慢性に経過する腎炎群の一型であると提唱した.それ以後,本症は多くの研究者によって注目されてきているが,臨床病理学的にはなお不明な点も多く,実体の解明には至っていない.てこでは2,3の知見とともに本症の概略について紹介する.

Focal glomerulosclerosis

著者: 酒井紀 ,   石本二見男

ページ範囲:P.1152 - P.1153

 近年,ネフローゼ症候群の臨床的,形態学的検索の進歩に伴いいくつかの興味ある病型が注目されているが,その1つにfocal glomerulosclerosisがあげられる.
 以下,focal glomerulosclerosisについて自験例を報告し,2,3の知見をのべてみる.

膜性増殖性糸球体腎炎

著者: 三條貞三

ページ範囲:P.1154 - P.1157

膜性増殖性糸球体腎炎(membranoproliferative glomerulonephritis)とは
 元来増殖性糸球体腎炎の1つとみなされていたもので,糸球体基底膜の肥厚とメサンギウムの基質および細胞の増殖を伴い,螢光染色では補体成分β1Cの糸球体沈着が特有である.
 臨床的には8〜20歳の若い時期に発症し,血尿および蛋白尿を伴い,しばしばネフローゼ症候群を呈し,血清C3値およびCH50(補体値)が低値を示すことが多く,大体発病後10年で腎不全へと進行する.

座談会

腎疾患の治療—薬物療法を中心として

著者: 越川昭三 ,   石本二見男 ,   三條貞三

ページ範囲:P.1158 - P.1167

 端的に言えば,ごく一部を除き,腎疾患には特別な薬物療法はないというのが現状であろう.しかし,ただ手を拱いてみているわけにもいかず,病態に応じてさまざまな薬物療法が試みられ,いま少しずつ光明を見出しつつある.
 一方,ネフローゼ症候群などのように明らかに薬物療法適応の疾患でも,投与量や中止の時期などに個人差があり,まだまだ多くの問題をかかえている.

カラーグラフ 臨床医のための病理学

XV.脳腫瘍(2)

著者: 金子仁

ページ範囲:P.1170 - P.1171

 髄母細胞腫(medulloblastoma)は小児に多い脳腫瘍できわめて悪性である.小脳虫部に好発する.
 髄膜腫(meningioma)や神経鞘腫(neurinoma)は脳実質外に発生する.髄膜腫はクモ膜顆粒の細胞から発生することが多いので,矢状洞に沿ってできやすい.脳外科の最も摘出対象になる腫瘍である.

グラフ X線造影のみかた 消化管・5

大腸—とくに陥凹性病変

著者: 西沢護 ,   狩谷淳

ページ範囲:P.1174 - P.1180

 大腸のX線診断については,充満像がよいか二重造影像がよいか,またレリーフ像がよいかなどという論議は,すでに過去の論点になった.もちろん,個々の検査法について,時により選択すべき要素は残されているが,その診断がいかに正確かという点については,二重造影法が最もすぐれた検査法であるという客観的事実はできあがっている.またそれでなくては,内視鏡診断とその診断価値を競い,対比すべくもない.
 大腸の二重造影法はFischer(1923)1)により,胃よりもかなり古くから開発されていたにもかかわらず,それほどの評価を受けていなかった.その後,Welin(1955)2)により,すでに改良すべき余地がないと誰しも考えるほど,すばらしい二重造影像が示され,大腸の二重造影法の位置は決定的なものに高められた.

ベクトル心電図講座・9

WPW症候群

著者: 石川恭三

ページ範囲:P.1181 - P.1185

 WPW症候群は周知のごとく,この症候群の概念の設立に貢献したWolff,Parkinson,Whiteらの3人の頭文字をとっで名付けられたものです.このWPW症候群とは,心電図上で,①PQ時間の短縮(0.12秒以下),②デルター波の存在,③QRS幅の延長が認められるものをいいます.このWPW症候群は一種の刺激伝導異常の疾患であることはいうまでもありません.正常の房室伝導路の他に心房と心室とを短絡(short-circuit)する経路―これはKent束と呼ばれている―があって,心室の一部はこの短絡路を通ってくる刺激により興奮し,残りの心室は正常なコースを通ってきた刺激によって興奮することになります.この短絡路を介して刺激が早期に心室の一部に伝達されるので,PQ時間は短縮するのであり,デルター波が生じるわけです.Rosenbaumらは,右側胸部誘導で高いR波が認められるものをA型,深いS波またはQSパターンが認められるものをB型と分類しています.また,QRS全体の波形からではなく,デルター波が前方に向いているものをA型,後方に向いているものをB型と分類すべきであると主張するものもいます.
 WPW症候群の心電図は,いろいろな疾患と紛らわしいパターンを示しますが,なかでも心筋硬塞,右室肥大,右脚ブロックならびに左脚ブロックなどと,うっかりすると誤診することがあります.時系列の変化を追うことのできるスカラー心電図では,PQ時間の短縮に注意すれば,そう馬鹿げた誤りは犯さないですみますが,1心拍を抽出するループ表示のベクトル心電図では,時系列の変化に対しては全く無力ですので,よほど注意してinitial conduction delay(デルター波に相当します)の存在に気を配らなくてはなりません、このためには,ループの撮影はできるだけ鮮明でなければなりません.原点付近はループ表示の最も弱い点ですので,輝度調整を充分に行ない,原点のぼやけた写真をとらないように注意すべきでしょう.また,Tループ,Pループを拡大しておのおの1枚とるようにしておくと,QRS初期部分も同時に拡大されて映されていますので,initial conduction delayの有無の判定には便利です.

アルコールによる臓器障害・8

アルコールと薬物代謝

著者: 石井裕正 ,   重田洋介 ,   土屋雅春

ページ範囲:P.1186 - P.1189

はじめに
 エチル・アルコール(以下アルコール)は1g7カロリーをもつエネルギー源であるとともに,中枢神経系には本来,抑制的に作用する薬物としての性格もあり,さらに近年,アルコールが,肝における薬物代謝の場であるミクロゾームでも代謝されることが明らかにされて以来,アルコールが他の薬物と多くの兵通点をもつことが知られるようになってきた.また臨床的には,大酒家には麻酔剤や睡眠剤が効きにくいことや,一方,アルコール飲料とともに睡眠剤や精神安定剤を飲むと,予期した以上にそれらの薬物の作用が強くあらわれることが知られている.本稿では,アルコール投与により他の薬物およびアルコールの代謝がいかに影響を受けるかを,肝を中心としたアルコール・薬物の相互作用の立場から解説してみたい.

専門医に聞く・20

約1年2カ月にわたって腹部膨満,悪心,嘔吐をみとめ,上腹部から下腹部にかけて可動する鶏卵大の硬い腫瘤をふれ,便潜血反応強陽性の持続した72歳女性の症例

著者: 馬場道夫 ,   山下滋夫 ,   桜井洋右 ,   浜本肇 ,   細田四郎

ページ範囲:P.1190 - P.1197

症例 小○と○の 72歳 女 無職
 家族歴 父60歳時脳出血で死亡,母39歳時産後多量出血で死亡,兄と弟,子供2人はともに健在.
 既往歴 56歳時上腹部痛にて某医受診し,胃潰瘍の診断を受け通院加療.60歳時,左ソケイヘルニアの手術を某医にて受けた.

医学英語へのアプローチ・6

Problem Case Conference(問題症例カンファレンス・その1)

著者: 高階経和

ページ範囲:P.1198 - P.1199

 At the conference room of the hospital, the weeklyproblem case conference is going to be held from now.
Dr. C? Now, gentleman, let's open our problem case conference today. Dr. A, would you please start with the case history?

図解病態のしくみ

抗核抗体の意義—SLEをめぐって

著者: 本間光夫 ,   古明地智 ,   入交昭一郎

ページ範囲:P.1200 - P.1201

DNA ピストンあるいはDeoxyribonucleoprotein
 この抗原の不溶性の型に対する抗体が,LE因子といわれているものである.すなわち,LE細胞現象の成立に積極的な役割をもっている血清因子である.この抗体はSLE患者血清で高頻度に証明されることは歴史的事実である.しかし他の膠原病諸疾患,とりわけ慢性関節リウマチにもしばしばみられる.
 同じ核蛋白に対する抗体があるといっても,細かい特異性の点で差がみられる.それは抗原決定基を構成するDNAとピストンの違いが原因である.

検体の取り扱い方と検査成績

赤沈検査

著者: 藤巻道男

ページ範囲:P.1202 - P.1203

 赤血球沈降速度(赤沈)はWestergren(1921)が検査法を考案してより,日常検査に広く利用されているが,血液学の国際標準化委員会より標準測定法が紹介されている1〜3).わが国では,現在これを取り入れるために標準法を検討し,そして実施に移す段階にある.そこで,この標準法による手技と器具の規定などを紹介し,また検体の取り扱い方と検査成績について述べる.

くすりの副作用

筋注用ケナコルトAと注射局所萎縮

著者: 中山喜弘

ページ範囲:P.1204 - P.1205

抗アレルギー剤とは
 抗アレルギー剤とは,アレルギー疾患に対する治療剤を意味する.しかし,"ではアレルギー疾患とは何か"ということになると定義があいまいで,はっきりしない場合もある.
 Coombsら(1968)は,アレルギー反応とそれに伴って起こる疾患を4つの型に分けることを提案し,現在,この分類法はひろく用いられている.それによると,I型はアナフィラキシー型あるいはレアギン型とよばれ,レアギン抗体(IGE)が関与し,喘息,アレルギー性鼻炎,蕁麻疹,アトピー湿疹などがあり,II型は細胞溶解型といわれ,細胞自身が抗原となり,これに抗体が結合して細胞自身が溶解する場合であり,自己免疫溶血性貧血,橋本病がこれに属し,III型はアルサス型ともいわれ,抗原・抗体結合物に補体が結合して組織障害を起こす場合で,血清病,農夫症,SLEがこれに属し,IV型は遅延型アレルギーで,ツベルクリン型として代表され,多くの感染アレルギーや臓器移植の拒絶反応がこれに属する.したがって,これらのいずれかの疾患に作用する薬剤は抗アレルギー剤と称してさしつかえないわけで,極めて広範囲の薬剤を含むことになる.

小児の処置

吸入療法

著者: 渡辺悌吉 ,   石原祐

ページ範囲:P.1206 - P.1207

吸入療法の適応と目的
 小児科領域における吸入療法の主な対象は気道の炎症性疾患(急性気道感染症)あるいはアレルギー性疾患(とくに喘息)である.これらの疾患の際には,気道粘膜の充血,浮腫,分泌物(湊)の貯留あるいは気管支平滑筋の収縮によって咳嗽刺激や気道狭窄症状(呼吸困難)が出現する.とくに小児では,発熱,過呼吸,水分摂取不良などで容易に脱水をきたし,気道粘膜の乾燥,分泌物の粘稠化による喀痰排出困難を起こしやすい.また吸気の加湿の大部分は鼻腔で行われるため,鼻閉などにより経鼻呼吸が遮げられると,気道粘膜の乾燥は一段とひどくなる.
 吸入療法の目的は①気道に湿気を与えること(humidification)および②各種薬剤をエロゾルとして吸入させ,病変部の気道粘膜へ直接作用させることによって炎症の緩和,分泌物の液化による喀痰の喀出の促進,あるいは気管支拡張をはかり,症状を改善することにある.気道粘膜の薬剤吸収能は極めて早いため,エロゾル化した薬剤を病変部位に直接吸入沈着させ,迅速でしかも全身的副作用の少ない局所療法的効果は吸入療法の重要な一面であるが,Bakerらは粘膜の腫脹や滲出物で狭窄ないし閉塞状態にある病変部位にエロゾル粒子が到達し得るかどうかは疑問で,多くの薬剤は気道粘膜から吸収されて全身的に作用することも吸入療法の有効な理由であるとしている.

小児緊急室

腹痛

著者: 加藤英夫

ページ範囲:P.1208 - P.1209

 腹痛を主訴とした小児の救急患者は日常比較的多いものである.腹痛を伴う疾患を表1に示し,その鑑別に必要な検査を表2に表示した.
 腹痛を訴える患児を前にしてなすべきことはまず診断であり,続いて対症治療と根治療法であることはいうまでもない.

婦人の診察

妊婦にみられる症状

著者: 橋口精範

ページ範囲:P.1210 - P.1211

 日常,妊婦を診察することは内科医にとっても少なくないと思う.妊婦といっても,中には妊娠していることがわからないごく初期の場合もあるし,下腹部の膨隆状態からみて明らかに妊娠していることがわかる場合もある.したがって,妊娠とわからない時期に行った検査や投薬が胎児に影響がないものかどうか,少し後になってから心配となることもあろうし,妊婦に投与した薬剤が胎児に影響がないかどうか問題となることもあろう.
 ここでは,妊婦に特有な症状としてどんなものがあるのか,また妊娠に合併する疾患や,妊娠中の投薬が胎児に及ぼす影響について,述べてみることにする.

診療相談室

慢性腎不全とジギタリス剤

著者: 中川成之輔

ページ範囲:P.1213 - P.1213

質問 慢性腎不全の場合にしばしばジギタリス剤が必要となりますが,その際の使用方法を.また,人工透析,腹膜灌流を実施している場合の使い方についてもご教示ください.(横浜市・K生 50歳)
答 慢性腎不全におけるdigitalis投与の方法は,保存的治療を中心とするconservation期と透析療法を中心とするsubstitution期にわけて考えなければならない.

病初期再生不良性貧血の臨床血液検査データ

著者: 刈米重夫

ページ範囲:P.1214 - P.1214

質問 あまり進行していない時期における再生不良性貧血を疑わせる血液臨床検査データについてご教示ください.(富山市、K生)
 答 再生不良性貧血は,骨髄の障害によって赤血球,白血球,栓球の3つともの血球の産生が低下するため末梢血液で汎血球減少を起こす病気です.したがって本症の診断の第一歩は末梢血液検査で汎血球減少を知ることです、しかし本症の血液像にはそれ以外には特徴が少なく,正色性正球性貧血,網赤血球数の減少(10×104/cmm以下),白血球像では白血球数の低下(5000/cmm以下)のほかに穎粒球の減少,つまりリンパ球の比率が高いこと(50%以上),好中球アルカリフォスファターゼ値が著しく高いこと(陽性率100%に近い)などがその所見としてあげられます.血小板数も減少し,多くの症例では3万/cmm以下の著明な減少を示します.骨髄穿刺による骨髄像では一般には低形成,すなわち有核細胞数は少なく,リンパ球の比率が高いのが特徴です.しかし穿刺部位によっては過形成像を呈する部位もあり,低形成が絶対的な所見とはいえません.本症の骨髄は全部びまん性に低形成になっている場合だけでなく,所々に過形成を呈する造血巣が島状に散在している場合も多いものと考えられています.血清鉄値は造血能が低下して,Hb合成に用いられないため高値(多くは200Ptg/dl以上)を,血清不飽和鉄結合能は低値 (多くは50μg/dl以下)を示しています.しかしその程度は造血能の障害度と過去の輸血による貯蔵鉄の量如何に左右されます.人体の造血能低下の程度を量的に把握するためには,放射性同位元素である59Feを血清鉄の追跡子として,Hb合成状態を観察するフェロカイネティクスを行なう必要があります.この方法で血清中の鉄が1日に何mg,Hb合成に用いられるかが計算されます、血清鉄消失率とは59Feの血清からの消失速度で,はじめの1/2になるまでの時間(T1/2)で表現します.正常造血能を持った人ではT1/2は1〜2時間ぐらいですが,本症例では3〜6時間というふうに著明に延長します.それだけ血清鉄の流れが遅いわけです.血清鉄は流れる先は骨髄の赤芽球に摂られHbに合成されるか,または肝臓,脾臓などの組織鉄となるかの2つに分けられます.このうちHbに合成された59Feは赤血球中に含まれて血液中に出てきますので,これを59Fe赤血球利用率といいます.血清鉄のうちHbに合成される割合は,正常造血では80〜100%ですが,本症のように造血能が低下するとその程度によって50%とか20%と力著しく低値を示します.残りは組編鉄として沈着してしまいます、血津鉄の流速に血清鉄量を掛けたものに血清鉄の流量になり,それに59F利用率を掛けたものはHbに合成される量になります、赤血球鉄交替葬といいますが,正常造血では0、31.0mg/kg体重/日ぐらいで,体重60kgの人なら1日18〜60mgの鉄がHbに合成されることになりますが,再生不良性貧血症例では,0.3mg/kg/日以下程度に応じて低値を示します.これらのdataによって造血能の低下の程度が数量的に表現されます.

単純性甲状腺腫の臨床所見

著者: 隈寛二

ページ範囲:P.1215 - P.1215

質問 単純性甲状腺腫と診断するために必要にして充分な臨床所見についてご教示ください.(東京都・S生)
答 単純性甲状腺腫は地方性および散在性の非中毒性甲状腺腫と定義されている.したがって,これにはコロイド甲状腺腫,沃度欠乏性甲状腺腫,沃度過剰による甲状腺腫,思春期甲状腺腫,先天性酵素欠損による甲状腺腫の一部などが含まれるし,また結節性甲状腺腫のうち,良性腫瘍である甲状腺腫を除く襄腫性甲状腺腫と結節の多発を特徴とする腺腫様甲状腺腫もいわゆる単純性結節性甲状腺腫としてこれに含まれる.

診療所訪問

患者の生活状況をよく聞くことから—浦田内科医院 浦田卓先生を訪ねて

著者: 編集室

ページ範囲:P.1216 - P.1217

大学を出るとすぐ軍医に
 --先生は昭和17年慈恵医大卒ですから,まさに戦中派ですね.卒業後すぐ軍医にとられたのですか.
 浦田 戦争が勃発したのが,ちょうど大学3年のときの12月8日です.本来なら18年3月に卒業すべきところを半年繰上げで17年9月に卒業させられた.それで半年海軍の軍医学校で訓練を受けて,すぐニューギニアの南方にあるアンボン島に派遣されたんです.当時私は異端者だったものですから,アカといって海軍の特別警察隊に大分にらまれました.終戦になると,インドネシア共産党から,浦田はいるかなんて使いが来たりしましてね.本当はアカでもなんでもなかったんですが.

ある地方医の手紙・26

「入院するとかえって疲れる」という話

著者: 穴澤咊光

ページ範囲:P.1218 - P.1219

W先生
 「日本の病院って,まるでホテルみたいですわね.たえず沢山の人が出たり入ったり,ガヤガヤと騒々しくって,落着きがなくって,あれでよく患者さんの安静が保てますわね.」

基本情報

medicina

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1189

印刷版ISSN 0025-7699

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

60巻13号(2023年12月発行)

特集 一般医家のための—DOAC時代の心房細動診療

60巻12号(2023年11月発行)

特集 内科医が遭遇する皮膚疾患フロントライン—「皮疹」は現場で起きている!

60巻11号(2023年10月発行)

増大号特集 患者さんの質問にどう答えますか?—言葉の意味を読み解きハートに響く返答集

60巻10号(2023年9月発行)

特集 ミミッカー症例からいかに学ぶか

60巻9号(2023年8月発行)

特集 症例から読み解く—高齢者診療ステップアップ

60巻8号(2023年7月発行)

特集 浮腫と脱水—Q&Aで学ぶジェネラリストのための体液量異常診療

60巻7号(2023年6月発行)

特集 整形外科プライマリ・ケア—内科医が知りたい整形外科疾患のすべて

60巻6号(2023年5月発行)

特集 Common diseaseの処方箋ファイル—臨床経過から学ぶ20症例

60巻5号(2023年4月発行)

特集 臨床医からみたPOCT

60巻4号(2023年4月発行)

増刊号 探求!マイナーエマージェンシー

60巻3号(2023年3月発行)

特集 令和の脳卒中ディベート10番勝負—脳卒中治療ガイドライン2021とその先を識る

60巻2号(2023年2月発行)

特集 慢性疾患診療のお悩みポイントまとめました—高血圧からヘルスメンテナンスまで

60巻1号(2023年1月発行)

特集 10年前の常識は非常識!?—イマドキ消化器診療にアップデート

59巻13号(2022年12月発行)

特集 令和の頭痛診療—プライマリ・ケア医のためのガイド

59巻12号(2022年11月発行)

特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!

59巻11号(2022年10月発行)

増大号特集 これからもスタンダード!—Quality Indicatorの診療への実装—生活習慣病を中心に

59巻10号(2022年9月発行)

特集 ちょっと待って,その痛み大丈夫?—“見逃してはいけない痛み”への安全なアプローチ

59巻9号(2022年8月発行)

特集 不安を自信に変える心電図トレーニング—専門医のtipsを詰め込んだ50問

59巻8号(2022年7月発行)

特集 日常診療に潜む臨床検査のピットフォールを回避せよ

59巻7号(2022年6月発行)

特集 抗菌薬の使い方—敵はコロナだけにあらず! 今こそ基本に立ち返る

59巻6号(2022年5月発行)

特集 ジェネラリストの羅針盤—医学部では教わらなかった28のクエスチョン

59巻5号(2022年4月発行)

特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー

59巻4号(2022年4月発行)

増刊号 フィジカル大全

59巻3号(2022年3月発行)

特集 成人が必要とするワクチン—生涯を通した予防接種の重要性

59巻2号(2022年2月発行)

特集 意外と知らない? 外用薬・自己注射薬—外来診療での適“剤”適所

59巻1号(2022年1月発行)

特集 クリニカルクエスチョンで学ぶ糖尿病治療薬—糖尿病治療の新しい潮流

56巻13号(2019年12月発行)

特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法

56巻12号(2019年11月発行)

特集 内科医が押さえておくべき—検査の考えかたと落とし穴

56巻11号(2019年10月発行)

特集 不明熱を不明にしないために—実践から考えるケーススタディ

56巻10号(2019年9月発行)

特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療

56巻9号(2019年8月発行)

特集 みんなが知っておきたい透析診療—透析のキホンと患者の診かた

56巻8号(2019年7月発行)

特集 一歩踏み込んだ—内科エマージェンシーのトリセツ

56巻7号(2019年6月発行)

特集 抗菌薬をアップデートせよ!—耐性菌に立ち向かう! 適正化の手法から新薬の使い分けまで

56巻6号(2019年5月発行)

特集 糖尿病診療の“Q”—現場の疑問に答えます

56巻5号(2019年4月発行)

特集 しまった!日常診療のリアルから学ぶ—エラー症例問題集

56巻4号(2019年4月発行)

増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85

56巻3号(2019年3月発行)

特集 TPOで読み解く心電図

56巻2号(2019年2月発行)

特集 抗血栓療法のジレンマ—予防すべきは血栓か,出血か?

56巻1号(2019年1月発行)

特集 枠組みとケースから考える—消化器薬の選び方・使い方

55巻13号(2018年12月発行)

特集 これからの心不全診療への最新アプローチ—予防からチーム医療・先進医療まで

55巻12号(2018年11月発行)

特集 内科医のための「ちょいあて」エコー—POCUSのススメ

55巻11号(2018年10月発行)

特集 どんとこい! 内科医が支える—エンド・オブ・ライフ

55巻10号(2018年9月発行)

特集 クリティカル・ケアを極める—一歩進んだ総合内科医を目指して

55巻9号(2018年8月発行)

特集 もっともっとフィジカル!—黒帯級の技とパール

55巻8号(2018年7月発行)

特集 血液疾患を見逃さないために—プライマリ・ケアと専門医コンサルトのタイミング

55巻7号(2018年6月発行)

特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質

55巻6号(2018年5月発行)

特集 プロブレムから学ぶ感染症診療—すぐに役立つ厳選シナリオ30選

55巻5号(2018年4月発行)

特集 明日のために解くべし!—総合内科問題集

55巻4号(2018年4月発行)

増刊号 プライマリ・ケアでおさえておきたい—重要薬・頻用薬

55巻3号(2018年3月発行)

特集 —クリニカル・クエスチョンで学ぶ—循環器薬の使い方

55巻2号(2018年2月発行)

特集 —デキる内科医の—神経内科コンサルト

55巻1号(2018年1月発行)

特集 気管支喘息・COPD診療に強くなる

icon up
あなたは医療従事者ですか?