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文献詳細

雑誌文献

medicina11巻9号

1974年09月発行

文献概要

今月の主題 腎疾患のトピックス 腎疾患におけるホルモンの役割

Na利尿ホルモン

著者: 水越洋1

所属機関: 1東大・第1内科

ページ範囲:P.1102 - P.1103

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はじめに
 体液量は主として腎によるNaとfree waterの排泄が合理的に行なわれることによって調節されている.口渇による水の摂取,下垂体後葉からのADHの分泌,ヘンレー上行脚におけるNa再吸収に基づく髄質の滲透圧勾配,および集合管からのfree waterの再吸収から成る体液滲透圧調節系が正常に機能しているときには体液量はNa排泄調節系によって一義的に調節されることになる.通常,ある病態(尿崩症,syndrome of inappropriate ADH secretion)を除けば滲透圧調節系は正常に働いていることから,体液量の調節はNa代謝調節系によって行なわれていると考えてよい.
 1960年てうまではNa排泄の調節は糸球体濾過(GFR)とアルドステロンの2因子によって行なわれるものとされていたが,de Wardenerら1)により生理食塩水負荷時のNa利尿がGFRおよびミネラロコルチコイドの変化のみでは説明しえないてとが報告されて以来,第3の因子の存在が予想されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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