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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻1号

1975年01月発行

文献概要

今月の主題 意識障害への新しいアプローチ 知っておきたい脳症

CO2ナルコーシス

著者: 篠原幸人1

所属機関: 1慶大・神経内科

ページ範囲:P.12 - P.13

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 呼吸困難を訴える肺気腫あるいは肺線維症の患者に高濃度の酸素吸入を行うと,頭痛が生じたり,ときには意識混濁から昏睡に陥ることがRichards & Barach(1932),およびBarach(1941)により報告された.この現象は動脈血中のO2には関係なく,CO2分圧の著明な上昇により発現するもので,この高度のhypercapniaによる神経症状は後にCO2 narcosis,CO2intoxicationあるいはhypercapnic encephalopathyなどと呼ばれるようになった.
 本症と同様に換気障害に起因するが,動脈血中のO2分圧が減少して脳に酸素欠乏をもたらすhypoxic encephalopathyとは病態生理的に全く異なるものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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