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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻1号

1975年01月発行

文献概要

図解病態のしくみ 肺機能の障害・3

換気量/血流量比の異常

著者: 田中元一1

所属機関: 1東京逓信病院・呼吸器科

ページ範囲:P.104 - P.105

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 すでに換気障害の項で述べたように,換気面で最も重要なものは,分時肺胞換気量であり,これと同様に肺循環血量のうち,肺胞においてガス交換に関与するものは,肺毛細管血量である.したがって,これら2つの量の絶対値が減少することは,当然必要なガス交換が不十分となることで重大な問題ではあるが,実際の心肺疾患においては,これら絶対量が著しく減少することよりも,2つの量の均衡を失うために,静脈血の酸素化が不十分となって,低酸素血症を起こすことが多いと考えられている.
 また一方では,換気も血流も,健康人においても,肺全体としてみると必ずしも均等ではなく,疾病においては,さらにその不均等は増強されてくるのが通常である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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