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Cyclopedia Medicina
Anterior hemiblock
著者: 下村克朗1
所属機関: 1東大・第2内科
ページ範囲:P.123 - P.124
文献購入ページに移動左脚にブロックが生ずる場合,その解剖学的な関係から,①主幹,②前枝,③後枝の3つのいずれかに起こることが考えられる.①の場合は通常の左脚ブロック型をとるのに対し,後2者の場合はブロックされた側の心室壁の興奮が遅れることによってQRSに軸変化を生ずることが特徴である.左脚の分枝ブロックがQRSの電気軸を変化させることは古くから知られていたが,従来の脚ブロックの概念に,さらに左脚の前後の分枝ブロックの概念が加えられるようになったのは比較的最近のことで,前枝の場合,left anteriorhemiblock(Rosenbaum),left anterior fascicular blockなどと呼ばれる.anteriorの代わりにsuperior,fascicularの代わりにintraventricularなどの用語もある.
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