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文献概要
今月の主題 アレルギーのトピックス アレルギーに関する基礎知識
IgEとレアギン
著者: 八倉隆保1
所属機関: 1阪大・第3内科
ページ範囲:P.1458 - P.1462
文献購入ページに移動はじめに
気管支喘息や花粉症などのアトピー性アレルギー疾患の発現に関与する抗体はレアギン(reagin)とよばれ,Prausnitz-Küstner(P-K)反応により検出されていたことは周知のとおりである.しかし,この抗体は極めて微量で,通常の試験管内抗原抗体反応では証明しがたく,その実体については永らくの間不明のままであった.そしてそのことが,アレルギー学そのものを非常にあいまいなものにしていたといっても過言ではないぐらいである.
しかし,1966年石坂公成,照子夫妻ら1)により,レアギンの活性がそれまでに判明していた免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM,IgD)のいずれとも関係なく,全く新しい免疫グロブリンに属することが発見され,この免疫グロブリンがIgEと名づけられた.非常に幸いなことに,すぐ翌年,スウェーデンのJohanssonら2)が初めてIgE骨髄腫症例を発見したこともあって,IgEとレアギンの学問は,その後にわかに急速な進展をみせている.
気管支喘息や花粉症などのアトピー性アレルギー疾患の発現に関与する抗体はレアギン(reagin)とよばれ,Prausnitz-Küstner(P-K)反応により検出されていたことは周知のとおりである.しかし,この抗体は極めて微量で,通常の試験管内抗原抗体反応では証明しがたく,その実体については永らくの間不明のままであった.そしてそのことが,アレルギー学そのものを非常にあいまいなものにしていたといっても過言ではないぐらいである.
しかし,1966年石坂公成,照子夫妻ら1)により,レアギンの活性がそれまでに判明していた免疫グロブリン(IgG,IgA,IgM,IgD)のいずれとも関係なく,全く新しい免疫グロブリンに属することが発見され,この免疫グロブリンがIgEと名づけられた.非常に幸いなことに,すぐ翌年,スウェーデンのJohanssonら2)が初めてIgE骨髄腫症例を発見したこともあって,IgEとレアギンの学問は,その後にわかに急速な進展をみせている.
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