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文献詳細

雑誌文献

medicina12巻11号

1975年10月発行

文献概要

今月の主題 感染症としてのB型肝炎

肝炎ウイルスとは—そのウイルス学的考察

著者: 大堀均1 石田名香雄1

所属機関: 1東北大・細菌学

ページ範囲:P.1606 - P.1609

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 ウイルス性感染症であると考えられながら,長い間そのウイルスが発見されなかったヒトのウイルス性肝炎のうち,B型肝炎ウィルスの本態がようやく明らかになりつつある.B型肝炎ウイルスの発見の糸口を切りひらいたのはBlumbergによるオーストラリア抗原の発見であった.現在HB抗原(B型肝炎抗原)と呼ばれているが,抗原陽性血清中に含まれるDane粒子と呼ばれる大型粒子がB型肝炎ウイルスであろうと考えられている.
 血清肝炎として知られたB型肝炎にくらべ,伝染性肝炎として知られたA型肝炎の方もようやくそのウイルス粒子がつかまり,マーモセットという実験動物も得てその本態が明らかにされつつあるが,B型肝炎ウイルスほどウイルスが大量に確保されていない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1189

印刷版ISSN:0025-7699

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