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文献概要
今月の主題 感染症としてのB型肝炎 B型肝炎ウイルスの感染とその対策
輸血
著者: 村上省三1
所属機関: 1東女医大輸血部
ページ範囲:P.1670 - P.1671
文献購入ページに移動 わが国では,今までB型肝炎の感染源といえば輸血を考えるのが普通で,肝炎の発病前に,少しでも輸血がからんでいると,"それは輸血が原因"と簡単に結論されてきた.しかし,HB抗原発見以来,多くの研究者の努力によって明らかにされてきたデータからみると,そんなに簡単に考えるのはむしろ誤りであって,輸血による感染の予防を考える時にも,事態を正しく認識していないと,とんでもない誤ちをしでかすおそれがある.輸血と肝炎との関連を筆者はいまつぎのように考えてみている.
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